PTSのジャパンネクスト証券、シェア2ケタ狙う――取引コスト低減へ、規制緩和も注目

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2021/10/14 16:06

 PTS(私設取引システム)を運営するジャパンネクスト証券は、現在8%前後の日本国内でのマーケットシェアを、2ケタに引き上げる目標を掲げている。同社の山田正勝CEO(最高経営責任者)は、取引コストを引き下げることで投資家の利便性を高めていく考えだ。

 同社は国内最大のPTSマーケットを運営する。日中や夜間のトレードの場を投資家に提供。東証よりも細かい刻み値や大容量・低遅延のシステムが支持され、取引量は1日平均3218銘柄(年初来)に上る。昨年10月には東証が大規模なシステム障害を起こしたこともあり、代替市場としての存在感を強めている。

 山田CEOはシェア2ケタの達成へ向けて、取引コストの低減を通じ個人投資家を支えていく構え。「テクノロジーを安価に提供するために、技術開発に経営資源を投じていく」という。

 また、PTS市場は2019年の信用取引解禁を機に取引規模が拡大した。このため、さらなる規制の緩和も注目される。金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」の報告書には、PTSと取引所間の市場間競争の促進が明記されている。「両者のギャップを埋める方策が期待される」(山田CEO)。

(写真:123RF)

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