今後も成長が狙える再生可能エネルギー関連銘柄3選

現在「脱炭素社会」が世界経済を見通すうえでの一つの大きなキーワードとなっています。

太陽光や風力、バイオといった再生可能エネルギー、EV(電気自動車)などがその典型です。

さらにESG(環境・社会・企業統治)投資の観点からも脱炭素は加速していくことが予想されます。

コロナ禍により一時は不安視されたものの、米バイデン政権が発足して以来世界中で再生可能エネルギーは大きな注目を集め続けています。

2021年2月の米国パリ協定復帰をはじめCO2・温室効果ガス排出削減など多くのクリーンな政策が打ち出されている中で、コスト面に優れ、今後も成長が見込める再生可能エネルギー関連の米企業について3社紹介します。

ネクステラエナジー

<NEE>

2021年度6月期

・売上高…39億2,700万ドル

・営業利益…5億1,000万ドル

・営業利益率…12.99%

・純利益…2億5,600万ドル

フロリダ州を拠点に、おもに電力供給と風力や太陽光などの再生可能エネルギー発電所の建設・運営を行っています。

再生可能エネルギー市場では米国最大手であり、太陽光発電と風力発電においては米国最大の発電能力を有しています。

2021年にはS&P500に追加されました。

再生可能エネルギーの分野では開発資金が非常に重要となりますが、この安定的な資金力を生かして今後も成長が期待できます。

特に2022年までに大規模な500億円規模の設備投資が計画されており、現在でも十分に大きな規模を誇りながらも今後の長期的成長が見込めるという点で特徴的な企業です。

EV市場の成長から受ける恩恵も大きいでしょう。

NEEが属する公益事業セクターは特にクリーンエネルギー化政策の恩恵を受けやすいため、現在の政治情勢は大きな追い風となっています。

EPS推移をみると比較的利益が安定しており、過去3年間は増配が続いています。

配当利回りは1.83%、高配当な傾向が強い再生可能エネルギーの中でも、上昇が安定しており、長期保有に向いているといえます。

エンフォーズエナジー

<ENPH>

2021年度6月期

・売上高…3億1,605万ドル

・営業利益…5,940万ドル

・営業利益率…18.79%

・純利益…3,935万1,000ドル

カリフォルニア州に拠点があり、太陽光発電に使われるマイクロインバーターの設計、製造を通じて太陽光発電システムのリーディングカンパニーとなっています。

NEEと同じく、民主党政権の環境政策の追い風を受けて、2020年には株価の大幅な上昇と、2021年にはS&P500入りを果たしました。

2019年から黒字経営になっているほか、自己資本比率が40%と高く比較的安定しているのがこの企業の特徴です。

総資産や売上高はここ数年大きく成長を遂げており、特に総資産は2017年から20年までに7倍に膨れ上がっています。

マイクロインバーターは米国のみならず、中国をはじめとする世界中で需要の高まりが期待されており、2020年から25年までに約20%市場が拡大すると言われています。

マイクロインバーターの開発の先端を走る活躍に、安定感ある長期的成長の期待を感じさせてくれます。

ジーヴォ

<GEVO>

2021年度6月期

・売上高…42万2,000ドル

・営業利益…-1,902万2,000ドル

・営業利益率…-4,507.58%

・純利益…-1,825万3,000ドル

コロラド州に拠点を置く、再生可能なバイオディーゼル燃料の開発を中心に持続可能・ゼロ炭素排出を目指している企業です。

炭素循環のサーキュラエコノミー研究、イブソチルアルコールの活用、再生可能燃料の生産といった先端技術を用いて地球環境に貢献しています。

特にバイオ燃料のジェット燃料への活用に現在期待が高まっています。

以上の売上高などの数値のみを見るとそれほど注目すべきものはないように思えますが、2020年中ごろから2021年にかけて株価が十倍に、そしてさらに2021年8月中旬から下旬にかけて株価が30%以上の上昇を見せています。

自己資本比率が97.9%と高く安定感はあり、今後の伸びが期待できます。

とはいえ、はっきり言ってバイオ燃料にはまだまだ課題もたくさんあります。

量産化や食糧とのバランスをとること、バイオ燃料を活かすことのできる自動車の開発などとともに開発を進めていかなくてはなりません。

民主党政権の政策とともにこれら関連事業がどうなるのかについてもしっかりと見極めることが重要になりますが、それでも現在成長の著しいジーヴォは注目に値するでしょう。

業界の今後

さて、ここまで再生可能エネルギー関連注目企業3社を取り上げました。

環境重視の政策や技術革新による設備投資や運営コストの低下など、再生可能エネルギーは今後さらなる成長が期待できる分野です。

そして3社ともにいずれも安定感がありつつも現在の米民主党政権下での伸びが期待できる企業です。

自己資本比率に優れ、比較的安定感のあるこれらの株は総合的に見て長期保有に向いていると言えます。

最後に、これからの再生可能エネルギーの動向を注視する上で必要となる関連業界の動向についても簡単に紹介します。

まずこれは何度も触れてきた通り、米国をはじめ世界中の多くの国で再生可能エネルギーを促進していることが、市場に有利な状況を生んでいます。

2014年時点では19.2%だったシェアが30年までに36%まで上昇するとの予測もあり、長期間に渡って伸び続けることが予想されます。

たとえばバイデン大統領は2兆ドル規模の環境インフラ投資計画を掲げたことから、バイデン銘柄などと呼ばれるそうした企業も軌道に乗り安定感をもつようになってきており、いずれも長期的な温存に向いているというのが結論です。

再生可能エネルギー市場は政治の動向に左右されてしまいがちなので、各国首脳の環境に関する発言には常に目を光らせておく必要があります。

あるいは、環境対応をはじめとするESGに甘い企業は今後の伸びにも期待できないという見方もできるかもしれません。

太陽光発電は再生可能エネルギーのなかでも比較的身近です。

FITを通じたビジネスも盛んになっています。

世界規模でみると、市場は2021年から2027年までに20.5%の成長が見込まれており、特に米国では今後10年間で2021年現在の3倍以上の設備容量になる見通しです。

一方で中国の動向にも目が離せません。

太陽光パネルの製造に欠かすことのできないポリシリコンはウイグル産が多くを占めており、2021年6月には強制労働をめぐって太陽光パネルの米国への輸入が一部禁止となり値段への影響が懸念されました。

太陽光パネル製造においては非常に大きな存在感を放つ中国の国際的な動向にも注目の余地があるといえます。

中国では2060年までにカーボンニュートラルを実現するため、一帯一路に合わせて多くの数値目標を設定しています。

再生可能エネルギー発電設備容量世界一を誇る中国は、アジア地域に大規模なエネルギーの輸出を計画しています。

特に太陽光発電が強く、世界の新規導入量の半数を占めています。米国が今、再生可能エネルギー革命を主導することができなければ中国との長期的な競争に打ち勝つことはできません。

気候変動問題を政策の中心に据える米国が中国に打ち勝つためには、米国以外の地域において獲得シェアをどこまで伸ばせるのかが見ものになりそうです。

脱ガソリンを背景とした、EV(電気自動車)開発にも注目すべきです。

2020年には50%のシェアを突破すると見込まれており、欧州を中心に世界がシフトしていくと予想されます。

それでもまだ価格の高さや充電インフラの問題など課題を抱えていますが、社会全体で電力需要が高まることによって、現在進められている政策と合わせて再生可能エネルギーの市場が拡大していくことが期待されます。

まとめ

世界の再生可能エネルギーへの追い風はまだまだ続いています。

ネクステラ・エナジー、エンフェーズ・エナジー、ジーヴォの3社を取り上げ、それぞれについて解説しました。

いずれもここ数年で安定感を増しつつあり、今後の長期的な伸びに期待できることから長期保有に向いているという特徴があります。

政治情勢に大きな影響を受けるため、米国のみならず世界各国の環境政策に注目することが重要です。

さらにこれから関係するであろう中国・欧州のエネルギー情勢にも注目しつつ、業界全体の発展に目を向けたいところです。

https://www.morningstar.co.jp/redirect/kabushiki_210122.htm

※この記事はモトリーフールジャパンからの許諾を受けて掲載しており、著作権は情報提供元に帰属します。

(イメージ写真提供:123RF)

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