日本製鉄、中国・宝山鋼鉄とトヨタに無方向性電磁鋼板の特許侵害で損害賠償請求

株式

2021/10/15 16:08

 日本製鉄<5401.T>は14日、中国の鉄鋼メーカーである宝山鋼鉄とトヨタ自動車(トヨタ)<7203.T>に対して、無方向性電磁鋼板に関する、同社特許権の侵害を理由として、それぞれ損害賠償請求訴訟を東京地方裁判所に提起したと発表した。

 損害賠償請求額は、宝山鋼鉄とトヨタに対しそれぞれ約200億円。トヨタに対しては、同社特許を侵害する無方向性電磁鋼板を使用したモータを搭載した電動車の製造・販売の禁止の仮処分の申立ても行った。

 同社は、自動車の電動化に必要不可欠な無方向性電磁鋼板に関する同社特許を、宝山鋼鉄およびトヨタが侵害していると判断。それぞれと協議を行なってきたが、問題の解決に至ることが出来なかったとして、法的措置を講じ、同社の知的財産権の保護を図るとしている。

 トヨタでは、さまざまな材料メーカーとの取引にあたり、その都度、特許抵触がないことを材料メーカーに確認するプロセスを丁寧に踏んでいるとした。当該の宝山鋼鉄製の電磁鋼鈑についても、取引締結前に、他社の特許侵害がないことを確認の上、契約しているという。

 15日の終値は、前日比14.5円高の1961.5円。

提供:モーニングスター社

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