日経平均は278円安と大幅続落、消去法的に好業績銘柄などに物色の矛先=28日後場

 28日後場の日経平均株価は、前日比278円15銭安の2万8820円09銭と続落して取引を終了した。きのう27日は下げ幅を縮小して取引を終えていたが、現地27日の米国株式市場で、NYダウが4日ぶりに反落した動きを受け、朝方から売りが先行。午前9時12分には、同405円18銭安の2万8693円06銭と安値を付けた。売り一巡後は、押し目を拾う動きから下げ渋る動きをみせた。後場に入り、一時下げ幅を縮小する場面もみられたが、模様眺めムードのなか、方向感には乏しかった。消去法的に、業績予想の上方修正や、配当の増額銘柄などに物色の矛先が向かった。東証1部の出来高は22億1279万株、売買代金は5兆699億円。売買代金の5兆円超えは、5月27日(5兆5995億円)以来、5カ月ぶり。TOPIXニューインデックスシリーズの定期的な構成銘柄入れ替えにより膨らんだ。騰落銘柄数は値上がり951銘柄、値下がり1143銘柄、変わらず89銘柄だった。

 市場では「東ガス<9531.T>が業績予想の上方修正と期末配当予想の増額を発表し、株価が好反応をみせたが、しばらくは個別株物色が中心になりそうだ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株が下落。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、第一生命HD<8750.T>、東京海上<8766.T>などの保険株も安い。オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>などの精密機器株や、三井金属<5706.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も軟調。武田薬<4502.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株や、コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株も下げた。東証業種別指数は33業種のうち、25業種が下落、8業種が上昇した。

 個別では、大日住薬<4506.T>、大同特鋼<5471.T>、日精線<5659.T>、東都水<8038.T>、タカキタ<6325.T>などが下落。半面、フューチャー<4722.T>、航空電子<6807.T>、第一カッター<1716.T>、トーメンデバ<2737.T>、メタウォーター<9551.T>などが上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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