<新興国eye>前週の上海総合指数、不動産株などが主導し、続伸=BRICs市況

新興国

2021/11/22 9:43

 前週(15-19日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の19日終値が12日終値比0.6%高の3560.373となり、続伸した。

 週明け15日の指数は反落して始まり、16日も値を下げ、続落。

 15日は、10月小売売上高、10月鉱工業生産が市場予想を下回り、売り優勢となった。

 16日は、米中首脳のオンライン会談が波乱なく終了し、両国の関係改善を期待する買いが入る場面があったものの、その後は上値が重く、指数は引けにかけてマイナスに転じた。

 17日は反発。王岐山・副主席が講演で、外国からの投資開放を進める考えを示したことや、年末を控え、政府の政策緩和期待感が強まり、買いが優勢となった。

 18日は再び反落。人民日報がメタバース(オンライン上の仮想空間)批判を展開したことを受け、メタバース関連株が下落したほか、経営危機に陥っている中国恒大集団が子会社の保有株を売却すると発表したことを受け、不動産株も流動性懸念で売られた。

 週末19日は大幅反発した。不動産株が買い戻された。政府が不動産業界に対し、緩和政策を講じるとの観測が買い手掛かりとなった。個別では、物流大手の申通快逓(STOエクスプレス)と韻達控股(ユンダー・ホールディングス)の10月売上高が急増したことを受けて急伸し、指数をサポートした。

 今週(22-26日)の株式市場は、引き続き、米中関係や国内外のデルタ株感染状況、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では中国恒大の債務問題や電力供給不足問題、景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティ相場などが注目される。主な経済指標の発表予定はない。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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