<一撃!裏銘柄>環境分野で勝負、アスファルトプラントの有力銘柄――日工

株式

2021/11/25 11:34

 環境関連の高配当銘柄として日工<6306.T>を狙いたい。同社の今3月期上期の連結業績は営業利益が9.7億円(前年同期比3.1%減)にとどまったものの、カーボンニュートラルへ向けた積極投資を評価したい。

 同社はアスファルトプラントの国内シェア約70%を有し、コンクリートプラントでも同約30%の大手。海外でも中国とタイにプラントの製造拠点を展開している。インフラ整備の潜在市場が大きい東南アジアなどで事業展開を加速しつつある。

 また、アスファルト合材の加熱温度を現状の摂氏170度から140度に下げても施工性が変わらない「中温化アスファルト合材」対応フォームド装置を開発。CO2(二酸化炭素)の排出抑制に寄与する技術で、価格は1台=1000万円台。累計納入台数は10台程度と少ないもようだが、中期的に年間20-40台ペースでの販売を見込んでいる。

 ここにきてメンテナンスサービス事業ではビジネスモデルの転換を図っており、操作盤やミキサーの入れ替えなどを通じたプラントの長寿命化対策の工事にも注力している。1987-97年に約500台のアスファルトプラントが出荷されたことから更新需要の高まりも予想され、生コン業界が老朽化設備の改修投資に踏み切っている点は追い風だ。

 会社側の株高志向は強く、2019年度に策定した「10年後のありたい姿」とする長期経営計画では、ROE(自己資本利益率)8%以上、時価総額500億円以上を眺望している。現在の時価総額は256億円程度と目標の半分程度のため、株価倍化を意識した経営戦略も期待できるだろう。PBR(株価純資産倍率)は0.7倍台、配当利回り約4.7%と、バリュエーションの割安感も際立っている。

提供:モーニングスター社

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