<特集>12月の配当取り、狙い目は?(2)=スター精密、旺盛な設備投資取り込む
2021/11/26 17:02
スター精密<7718.T>は11年2月期から20年12月期まで、決算期の変更をまたいで10期連続の増配中。21年12月期は横ばいの見通しだが、業績予想については既に3度の上方修正に踏み切っており株主還元に関しても上積みに期待が持てそうだ。
工作機械やプリンターを展開する。21年12月期は連結営業利益72億円(前期比3.3倍)を計画し、期初の42億円からこれまでに30億円引き上げている(純利益予想は期初33億円→直近55億円、同3.2倍)。自動車の電動化が加速する中で、部品の加工に使う小型の工作機械の需要が拡大している。
日本工作機械工業会が25日に発表した10月の工作機械受注(確報値)によれば、同社が得意とする欧州向けは前年同月比で3倍となり、約13年ぶりに単月で250億円を上回った。ドイツやフランス、イタリアなどで設備投資が旺盛な状況が続いている。生産能力への懸念があったが、売上高の見通しを11日に従来の581億円から624億円(前期比36.6%増)に引き上げた点は心強い。
一方で、配当は中間期を期初計画と同じ29円(前年同期は28円)を実施し、期末についても現時点では29円(同30円)の年間58円(前期と同額)を変更していない。22年12月期も需要は高水準で推移すると考えられ、生産能力増加への取り組みが本格的に寄与する公算だ。
株価は年間ベースの配当利回りが3.7%と高く、期末の権利取りへ向けて投資妙味が高まりつつある。
提供:モーニングスター社
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