<相場の読み筋>11月29日
2021/11/29 7:46
前週末26日の米国株式は、NYダウが前日比905.04ドル安の3万4899.34ドルと続急落、ナスダック総合指数が同353.569ポイント安の1万5491.657ポイントと大幅反落して取引を終了した。出来高概算は、NY市場が7億4128万株、ナスダック市場が37億6690万株。同日は、感謝祭の翌日のため午後1時までの短縮取引だった。南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異「オミクロン株」が発見され、英国やドイツでは南アフリカからの渡航制限を行うことを表明。新たな変異株の感染拡大による、世界経済への影響が懸念され、リスク回避姿勢が強まった。NYダウは、20年10月28日(943.24ドル)以来、1年1カ月ぶりの下げ幅となった。同指数の採用銘柄では、アメリカン・エキスプレス<AXP>やボーイング<BA>、キャタピラー<CAT>などが、値下がり率の上位に入っている。
29日の東京株式は続落後も、下値模索の展開か。国立感染症研究所は28日、新型コロナウイルスの新たな変異「オミクロン株」について、最も警戒レベルの高い「懸念される変異型」に指定した。南アフリカに続き、ドイツやイタリア、英国などで「オミクロン株」の感染者が判明。政府は水際対策を強化する方針を示しているが、現在使用されているワクチンの有効性が低下するとの懸念から、世界的な流行を警戒し、リスク回避姿勢が強まりそうだ。為替相場は、ドル・円が1ドル=113円台の半ば(前週末26日は114円16-17銭)と円高に振れる一方、ユーロ・円が1ユーロ=128円台の前半(同128円24-28銭)と小動き。
前週末26日のADR(米国預託証券)は円換算値で、全面安商状となりデンソー<6902.T>、日産自<7201.T>、三井住友<8316.T>などが、同26日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、26日の大阪取引所清算値比635円安の2万8155円。大阪取引所のナイトセッションでは、同940円安の2万7850円で取引を終えている。
(イメージ写真提供:123RF)
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