日経平均は214円高と3日ぶり大幅反発、欧米株高に前日大幅続落の反動で買い先行=30日前場

 30日前場の日経平均株価は前日比214円99銭高の2万8498円91銭と3営業日ぶりに大幅反発。朝方は、29日の欧米株高や、きのうの大幅続落の反動で買い優勢で始まり、寄り付き後まもなく2万8718円70銭(前日比434円78銭高)まで上昇した。いったん上げ幅を縮めた後、持ち直す場面もあったが、買い進む動きにはつながらず、その後は前引けにかけて伸び悩み商状となった。

 東証1部の出来高は6億2116万株、売買代金は1兆3788億円。騰落銘柄数は値上がり1795銘柄、値下がり330銘柄、変わらず59銘柄。

 市場からは「日経平均は2万8700円オーバーでは戻り売りが優勢で、上を買う投資家がいない。今晩(現地30日)、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は議会証言に臨むが、その事前公表内容では、新型コロナウイルの新変異株『オミクロン株』が雇用と経済に与える影響が懸念されるとした。これを受け、米国での早期利上げ観測が後退し、グロース(成長)株中心に買われたが、新変異株の動向は軽視できない。」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JR東日本<9020.T>、近鉄GHD<9041.T>、西武HD<9024.T>などの陸運株が上昇。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も高い。ニコン<7731.T>、オリンパス<7733.T>、シチズン時計<7762.T>などの精密株も堅調。出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株や、ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株も引き締まり、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も値を上げた。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ソニーG<6758.T>などの電機株も買われた。

 半面、アステラス薬<4503.T>、塩野義薬<4507.T>、協和キリン<4151.T>などの医薬品株が軟調。JFE<5411.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も安い。

 個別では、マネックスG<8698.T>、戸田工<4100.T>、恵和<4251.T>、電子材料<6855.T>、フィックスターズ<3687.T>などの上げが目立った。半面、LINK&M<2170.T>、ギフティ<4449.T>、A&D<7745.T>、新日科学<2395.T>、Jリース<7187.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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