<新興国eye>ターキッシュエアラインズ、ポーランド国営TAPの経営支配権獲得報道を否定

新興国

2021/12/3 10:39

 トルコ国営航空大手ターキッシュエアラインズ(THY)は11月29日、ポルトガル国営航空最大手TAPの過半数の株式取得をめぐる観測報道を否定した。地元紙デイリー・サバ(電子版)が同30日に伝えた。

 ポルトガル経済紙「ジョナル・デ・ネゴシオス」が最初に、ターキッシュエアラインズが19億ユーロ(約2428億円)を投じ、TAPの過半の株式を取得し、経営支配権を握るための交渉を22年2月から開始するもようだと報じていた。これに対し、ターキッシュエアラインズは声明文を出し、「(報道は)真実ではなく、当社には外国の航空会社に投資する計画は全くない」と全面否定している。

 ポルトガルのインフラ省の報道官もターキッシュエアラインズからTAP買収について打診があったかどうかについて、「全く知らなかった」とし、買収に関する情報は持っていないとしている。

 TAPは12月初め、32億ユーロの国家補助金の交付による経営再建計画について、EU(欧州連合)の行政執行機関であるEC(欧州委員会)からクリスマス前に承認されるとの見通しを明らかにしており、同社の去就が注目されている。同計画には約2000人の従業員解雇と給与の25%削減が含まれている。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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