日経平均は364円安と大幅続落、日銀ETF買い観測支えに下げ渋るも戻り限定=14日後場

 14日後場の日経平均株価は前日比364円85銭安の2万8124円28銭と大幅続落。朝方は、早期の米利上げ警戒感から13日の米国株式が下落した流れを受け、売り優勢で始まった。株価指数先物売りを交えて下げ幅を広げ、前場終盤には2万7889円21銭(前日比599円92銭安)まで下落した。国内での新型コロナウイルス感染急拡大への懸念やアジア株安も重しとして意識された。売り一巡後は下げ渋った。日銀のETF(上場投資信託)買い観測を支えに後場中盤に向けて2万8100円台後半まで引き戻した。ただ、戻りは限定され、引けにかけてはもみ合い商状となった。なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション1月限SQ(特別清算指数)値は2万8266円57銭。

 東証1部の出来高は14億815万株、売買代金は3兆4410億円。騰落銘柄数は値上がり503銘柄、値下がり1599銘柄、変わらず83銘柄。

 市場からは「後場は、日銀のETF買いが入ったとみられるが、基本的に米金融政策にらみの動きに変わりはない。決算に向けては個別株の売買が中心になり、方向感が出にくくなるだろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、エムスリー<2413.T>、リクルートHD<6098.T>、楽天グループ<4755.T>などのサービス株が下落。三井不<8801.T>、住友不<8830.T>、東建物<8804.T>などの不動産株も安い。日立建機<6305.T>、ダイキン<6367.T>、IHI<7013.T>などの機械株や、ファナック<6954.T>、アドバンテスト<6857.T>、太陽誘電<6976.T>などの電機株も売られた。任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も値を下げた。伊藤忠<8001.T>、三井物産<8031.T>、豊田通商<8015.T>などの卸売株や、信越化<4063.T>、資生堂<4911.T>、日産化学<4021.T>などの化学株も軟調。

 半面、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株が堅調。サカタのタネ<1377.T>、カネコ種<1376.T>などの水産農林株も高い。ファストリテ<9983.T>、7&iHD<3382.T>、ビックカメラ<3048.T>などの小売株も買われた。

 個別では、アステナHD<8095.T>がストップ安となり、日立建機<6305.T>、ウイングA<4432.T>、メディアドゥ<3678.T>、久光薬<4530.T>などの下げも目立った。半面、ミクニ<7247.T>、ナルミヤ<9275.T>がストップ高となり、キャリアL<6070.T>、アウトソシン<2427.T>、ウイルプラス<3538.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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