<新興国eye>前週の上海総合指数、新型コロナ感染拡大や景気後退懸念で続落=BRICs市況

新興国

2022/1/17 9:31

 前週(10-14日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の14日終値が7日終値比1.63%安の3521.256となり、続落した。

 週明け10日の指数は5営業日ぶりに反発して始まった。景気後退懸念の一方で、政府による景気対策期待感が強まった。特に、資金難となっている民間不動産セクターが政府による支援開始観測で買われ、指数の上げを主導した。

 11日は反落。西安に続いて、河南省安陽で国内2カ所目となるロックダウン(都市封鎖)が導入され、個人消費後退による景気回復の腰折れ懸念が強まり、売りが優勢となった。

 12日は反発。21年12月のCPI(消費者物価指数))とPPI(生産者物価指数)の伸びがいずれも市場予想を下回り鈍化したものの、インフレ懸念の後退で追加金融緩和の余地があるとの見方が強まり、買い戻しが活発化した。

 13日は急反落し、週末14日も値を下げ、続落した。

 13日は、コロナ感染拡大が地合いを悪化させた。オミクロン株の感染者が確認された天津市において、重要な政治イベントの開催が延期されたほか、工場の一時閉鎖が相次いだため、消費関連株などで売りが広がった。

 14日は、金融センターの上海でコロナ感染が拡大したため、一部で観光が禁止され、観光セクターが急落したほか、不動産セクターも債務問題が重しとなり、指数の下げを主導した。

 今週(17-21日)の株式市場は、引き続き、米中関係や新型コロナ感染拡大、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策や人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場などが注目される。主な経済指標の発表予定は17日の21年10-12月期GDP(国内総生産)と12月鉱工業生産、12月小売売上高、1-12月都市部固定資産投資など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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