日経平均は561円安と大幅反落、リスク回避の売りに下げ幅を拡大、米株先物安なども重し=25日前場

 25日前場の日経平均株価は前日比561円14銭安の2万7027円23銭と大幅反落。朝方は、売り優勢で始まった。米金融政策への警戒感が根強く、ウクライナ情勢の緊迫化を背景に24日の欧州株式が大幅に下落し、米国株式が一時急落したことでリスク回避の姿勢が強まった。時間外取引の米株価指数先物安もあって、先物売りを交えて下げ幅を拡大し、前場終盤には2万7006円37銭(前日比582円00銭安)まで下落した。香港ハンセン指数などのアジア株安も重しとして意識された。その後の戻りは鈍く、前引けにかけて安値圏で推移した。

 東証1部の出来高は6億1550万株、売買代金は1兆5021億円。騰落銘柄数は値上がり144銘柄、値下がり1989銘柄、変わらず49銘柄。

 市場からは「FOMCへの警戒とともに、ウクライナ情勢がリスク要因として加わり、どうしようもない。日経平均は2万7000円割れの可能性が出てきた。ただ、下値では押し目買いや買い戻しが入るとみられ、押さば買いの水準だろう」(中堅証券)との声が聞かれた。

 東証業種別株価指数は全33業種が値下がり。業種別では、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が下落。楽天グループ<4755.T>、リクルートHD<6098.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株や、ダイキン<6367.T>、コマツ<6301.T>、クボタ<6326.T>などの機械株も安い。オリックス<8591.T>、JPX<8697.T>などのその他金融株も値を下げた。TOTO<5332.T>、板硝子<5202.T>などのガラス土石株や、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も軟調。HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、TDK<6762.T>などの電機株も売られた。

 個別では、M&ACH<2127.T>、オイラ大地<3182.T>、インソース<6200.T>、オープンドア<3926.T>、Sansan<4443.T>などの下げが目立った。半面、ピーバン<3559.T>、多木化<4025.T>、石川製<6208.T>、共立印刷<7838.T>、マーケットエンター<3135.T>などの上げが目立った。

提供:モーニングスター社

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