日経平均は308円高と大幅反発し高値引け、配当絡みの買い根強い=29日後場

 29日後場の日経平均株価は前日比308円53銭高の2万8252円42銭と大幅反発し、高値で引けた。朝方は、NY原油先物安を背景に28日の米国株式市場で主要3指数が上昇した流れを受け、買いが先行した。きょうは3月末配当の権利付き最終売買日で、権利取りの動きや配当再投資に絡む先物買いへの期待もあり、いったん2万8200円台に乗せた。その後、上げ幅を縮小する場面もあったが、配当に絡んだ買いは根強く、引けにかけて盛り返した。

 東証1部の出来高は13億6236万株、売買代金は3兆2489億円。騰落銘柄数は値上がり1466銘柄、値下がり635銘柄、変わらず77銘柄。

 市場からは「配当絡みの買いに支えられたが、それがはけた後の動きが懸念される。むろん、4月は新規マネーが流入するとの読みもあるが、日経平均2万8000円オーバーの水準では戻り売りが控え、売買が交錯するのではないか」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、SUBARU<7270.T>などの輸送用機器株が堅調。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も高い。エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株や、7&iHD<3382.T>、ファストリテ<9983.T>、良品計画<7453.T>などの小売株も値を上げた。中部電<9502.T>、大ガス<9532.T>などの電気ガス株や、ソフバンG<9984.T>、KDDI<9433.T>、ネクソン<3659.T>などの情報通信株も買われた。任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株や、ソニーG<6758.T>、TDK<6762.T>、キヤノン<7751.T>などの電機株も値を上げた。

 半面、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株が軟調。京急<9006.T>、近鉄GHD<9041.T>、西武HD<9024.T>などの陸運株も安い。日水<1332.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株や、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株もさえない。三井不<8801.T>、菱地所<8802.T>、野村不HD<3231.T>などの不動産株も売られた。

 個別では、エンビプロH<5698.T>、ピアラ<7044.T>がストップ高となり、LITALI<7366.T>、スマトバリュ<9417.T>、富士興<5009.T>などの上げも目立った。半面、Sサイエンス<5721.T>、石油資源<1662.T>、オープンドア<3926.T>、フェイス<4295.T>、大阪チタ<5726.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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