<新興国eye>ロシア中銀総裁、下院公聴会で追加利下げを示唆

新興国

2022/4/19 11:10

 ロシア中央銀行のエリビラ・ナビウリナ総裁は18日、下院公聴会で、今後の金融政策の在り方について、「インフレが制御不能な上昇とならないような金融政策を追求すべき」だとした上で、「インフレの急加速を阻止するには政策金利の引き上げは短期である必要がある」とし、次回以降の会合でも追加利下げを実施する考えを示した。地元タス通信などが伝えた。

 同総裁は、「さもなければ、われわれは常にインフレ上昇を阻止するため、政策金利を引き上げ、高金利を維持し続けることになる」と高金利政策が景気回復を妨げるリスクを強調。さらに、「主要政策金利を速く下げる必要がある。経済(回復)のため、信用の創出(資金調達)の可能性を高める環境を整えなければならない」とした。

 中銀はロシアによるウクライナへの軍事侵攻の開始(2月24日)の4日後の2月28日に主要政策金利を9.50%から一気に20.00%に引き上げ、西側諸国の対ロ経済制裁によるインフレ急加速を緩和させる措置を講じたが、その後、一定の効果を挙げたとして、4月8日の会合で17.00%に引き下げている。市場では次回4月29日の会合で主要政策金利をさらに15.00%に引き下げると予想している。

 また、同総裁はインフレ率が物価目標の4.0%上昇に収束するまでには時間がかかり、24年になるとの見方を示した。インフレ率は3月CPI(消費者物価指数)で前年比16.7%上昇となっている。

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 iSエマジン<1582.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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