<新興国eye>前週のインド株、景気後退懸念やFRB議長タカ派発言を嫌気し続落=BRICs市況

新興国

2022/4/25 10:23

 前週(18-22日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の22日終値は前日比1.23%安の5万7197.15、週間ベースでは13日終値比1.96%安となり、続落した。

 週明け18日の指数は売り優勢で始まり、19日まで5営業日続落した。

 18日は、国内の電力需給ひっ迫を受け、景気後退懸念が広がったほか、ソフトウエア輸出大手インフォシスの1-3月期決算が弱い内容となったことを受け、指数の下げを主導した。

 19日は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻がウクライナ東部ドンバス地方(ドネツク州とルガンスク州)の制圧に向けて第2段階に入ったことが嫌気された。

 20日は反発し、21日も値を上げ、続伸。

 20日は、これまでの相場下落を受け、売られ過ぎだったHDFC銀行やIT株、複合企業大手リライアンス・インダストリーズが買われ、指数の上げを主導した。

 21日は、財務省がインフレ率は物価目標の範囲内に収まっていると指摘したことを受け、利上げ懸念が後退し、買い安心感が広がった。また、複合企業大手リライアンス・インダストリーズが急伸し、上場来高値を記録した。

 週末22日は反落。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長がパネル討論会で、次回5月FOMC(米連邦公開市場委員会)で0.50ポイントの追加利上げの可能性を改めて強調するタカ派的な発言を行い、インドなどの新興国から投資資金が流出するとの懸念が広がり、売り優勢となった。

 今週(25-29日)のインド市場はウクライナ情勢と西側諸国の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内の景気動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定は29日の3月財政収支と3月インフラ部門生産高など。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>

提供:モーニングスター社

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