日経平均119円高と続伸、上げ幅縮小後の戻り限定、東証プライム銘柄3割強の上昇にとどまる=16日後場

 16日後場の日経平均株価は前週末比119円40銭高の2万6547円05銭と続伸。朝方は、前週末の米国株式市場で主要3指数が大幅高した流れを受け、買い優勢で始まり、一時2万6836円96銭(前週末比409円31銭高)まで上昇する場面があった。一巡後は、いったん上げ幅を縮小した。時間外取引で米株価指数先物が下げに転じた上、午前11時過ぎに発表された中国4月経済指標の予想以上の悪化が重しとなり、前場終盤には2万6438円61銭(同10円96銭高)まで押し戻された。その後、持ち直したが、戻りは限定され、引けにかけて2万6500円台半ば近辺でもみ合った。グロース(成長)株の一角や好業績銘柄などが物色されたが、東証プライム銘柄の上昇は3割強にとどまった。

 東証プライムの出来高は15億49万株、売買代金は3兆1759億円。騰落銘柄数は値上がり634銘柄、値下がり1172銘柄、変わらず31銘柄。

 市場からは「日経平均は75日・25日の移動平均線にハネ返され、長めの陰線を描き、上値の重さを印象付けている。きょうで決算一巡となり、材料に乏しいなか、下降トレンドを変えるのは難しい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、近鉄エクス<9375.T>(監理)、上組<9364.T>がストップ高となるなど倉庫運輸関連株が上昇。エムスリー<2413.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>、リクルートHD<6098.T>などのサービス株や、KDDI<9433.T>、ソフバンG<9984.T>、NTTデータ<9613.T>などの情報通信株も高い。ダイキン<6367.T>、三菱重工<7011.T>、NTN<6472.T>などの機械株も物色され、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まった。TDK<6762.T>、ファナック<6954.T>、村田製<6981.T>などの電機株も買われた。

 半面、DOWA<5714.T>、東邦鉛<5707.T>、三菱マテリアル<5711.T>などの非鉄金属株や、神戸鋼<5406.T>、日本製鉄<5401.T>、三菱製鋼<5632.T>などの鉄鋼株が下落。クレセゾン<8253.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株や、三井物産<8031.T>、住友商<8053.T>、三菱商<8058.T>などの卸売株も軟調。オリンパス<7733.T>、シチズン時計<7762.T>などの精密株も売られた。

 個別では、日東工<6651.T>、ダブルスタン<3925.T>、イーレックス<9517.T>、キャリアL<6070.T>、Wismet<9260.T>などがストップ高。半面、サニーサイド<2180.T>がストップ安となり、日医工<4541.T>、ギークス<7060.T>、朝日インテク<7747.T>、メルコ<6676.T>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、25業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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