テクノスジャパン、企業のDX需要取り込む――25年の連結営業利益13億円へ

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2022/5/25 9:00

 テクノスジャパン(=テクノスJ、3666)は、創業期から取り組む基幹システム(ERP)に顧客管理システム(CRM)、さらに独自の企業間協調プラットフォーム「CBP」を組み合わせ、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する。2025年3月期を最終年度とする中期経営計画では、連結営業利益13億円(前3月期の実績は11.4億円)を目指す。

(写真はテクノスジャパン吉岡隆社長)

デジタル化が追い風、高度化ニーズも

 テクノスジャパンは1994年の創業以来、ERPを主軸にビジネスを展開し、そしてCRMへと事業領域を拡大しさらにCBPの研究開発に取り組んできた。CBPは企業間でのデータ連携を実現する。「ERP」「CRM」「CBP」を組み合わせてサービス提供することで、「企業内」だけでなく「企業間」でも、「データ」を共有・活用していく足掛かりとなり、企業におけるデータドリブン経営の実現につなげる。

 企業がIT化を推進する中、インボイス制度対応への需要も加わり、デジタルに強みを持つ同社への引き合いが増えている。基幹システムであるERPは企業のビジネスの根幹を担い、高度化を求めるニーズは強い。また、顧客との関係性を強め、売上拡大につなげるCRMも重要視されている。

前期は営業24%増益

 13日に発表した前期の連結売上高は90.5億円(前々期比10.4%増)、営業利益は11.4億円(同23.8%増)。日本では製造業や商社、小売向けのERPシステム導入支援業務を中心に売上を伸ばしたほか、CRMを手掛ける米子会社も貢献した。

今期は営業利益12億円を計画、自社株買いも実施

 今期の売上高は103.9億円、営業利益は12億円に伸ばす計画だ。ERP、CRM、CBPを活用し、企業のDX導入を商機につなげる。年間配当予想は14.1円(前期14円)に増額する。3億円、70万株(発行済み株式総数<自己株式を除く>に対する割合3.5%)を上限とする自社株買いも実施する(期間は22年9月30日まで)。

ERPとCRM、CBPとのシナジー目指す

 昨年発表した中期経営計画では、最終年度に売上高113億円、営業利益13億円の目標を掲げた。営業利益率は11.5%(21年3月期は11.2%)を計画し、CBPに積極投資を行いつつ、利益率を上向かせる構え。ERPとCRM市場全体の成長に加えて、CBPとのシナジー(相乗)効果によって企業のDX需要を最大限に取り込む。

 国内ではDXのコンサルティングを強化し、ERPとCRM、CBPを一体化したトータルでの提案により顧客獲得を狙う。北米市場ではクラウドサービスを拡充し、現地の日系企業への浸透を図る。一方で、人員増強のための投資を拡大する。

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