TREHD、カーボンニュートラル追い風――中計目標引き上げ上値指向
2022/5/30 9:00
廃棄物処理、資源リサイクルのTREホールディングス(9247)は、鉄スクラップの需要増による価格上昇の恩恵が期待される。プラスチックやガラスリサイクル事業も見逃せない。
同社はタケエイとリバーホールディングスが昨年10月に経営統合して発足した。今3月期の連結売上高は942億円(前期比38.1%増)、営業利益は93億円(同21.4%増)を計画する。主力の資源リサイクル部門では、業績を左右する鉄スクラップ価格はロシアのウクライナ侵攻を受けて急騰したが、同社の収益を押し上げる市況の変動は一時的ととらえている。
一方、中・長期で鉄スクラップ価格を支えるのが、電炉向け需要だ。鉄スクラップを材料に電気を使って鉄鋼を取り出す電炉は、鉄鉱石と石炭を燃焼させる高炉に比べて二酸化炭素の排出量が少ない。カーボンニュートラル実現へ向けて、大手鉄鋼メーカーに高炉から電炉に切り替える動きがみられる。
再資源化関連事業では、今年4月に施行された「プラスチック資源循環促進法」が注目される。TREHDはこの分野で、住友化学(4005)とプラスチック廃棄物を製品として再生させるマテリアルリサイクルを視野に業務提携を検討している。金属の混じった廃棄物から樹脂を選別する新たな設備も7月に稼働する。板ガラスの再資源化や、太陽光パネルのリサイクルも本格化する公算だ。
同社は直近、昨年10月に公表した中期経営計画を早くも上方修正した。最終年度の2024年3月期の営業利益の目標は101.5億円(従来90億円)とした。従来26年3月期に計画していた100億円を上回る水準だ。
株価は4、5月の安値で短期ダブル底を形成。ネックラインを突破し、上値指向を強めている。
(写真:123RF)
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