「のむラップ・ファンド」「普通型」と「積極型」の5月純資金流入額が設定来最大

投信

2022/6/8 9:33

 モーニングスターの推計によると、野村アセットマネジメントのバランスファンド「のむラップ・ファンド」シリーズへの資金流入が2022年5月に拡大し、残高の大きな「普通型」「積極型」のほか、「やや積極型」で純資金流入額が設定来最大となった。

 同シリーズは、インデックスタイプのマザーファンドへの投資を通じて、実質的に国内株式、国内債券、外国株式、外国債券、世界REIT(含む日本)に分散投資する。リスク水準の異なる「保守型」「やや保守型」「普通型」「やや積極型」「積極型」がある。各資産への投資配分比率は各資産の期待リターンや推定リスク、各資産間の相関係数などを基に決定するが、原則として、リスク性資産(国内株式、外国株式、世界REIT合計)の投資比率は、保守型50%以内、やや保守型60%以内、普通型75%以内、やや積極型85%以内、積極型は制限なし、とする。2022年4月末時点のリスク性資産の比率は、「普通型」で51.8%、「積極型」で76.2%となっている。

 シリーズ5本について、設定来(『保守型』『普通型』『積極型』は2010年3月、『やや保守型』と『やや積極型』は2016年11月)で純資金流出入が流入超過となった月の比率を見ると、78-93%と全体的に資金流入傾向が強い。2022年5月の純資金流入額が設定来最大となった「普通型」は同月まで17カ月連続、「積極型」と「やや積極型」は15カ月連続での純資金流入となっている。

 「普通型」「積極型」「やや積極型」のうち、単月の流入額が相対的に多い「普通型」と「積極型」の2022年5月の純資金流入額は、それぞれ91億円、50億円となり、前月比では「普通型」が2.1倍、「積極型」が2.5倍となった。直近(2021年6月-2022年4月)の推移を見ると、「普通型」が39-60億円、「積極型」が17-38億円の範囲内となっており、両ファンドともに2022年5月の急増ぶりが際立つ。

 リスクに見合ったリターンを獲得できているか判断する指標であるシャープレシオは、2022年5月末までの10年間で「普通型」が0.98とモーニングスターカテゴリー「バランス」平均を0.06上回り、カテゴリー内上位33%(113本中37位)、「積極型」は0.96とカテゴリー「成長」平均を0.07上回り、カテゴリー内上位31%(26本中8位)となっている。

 純資産残高の推移を見ると、「普通型」「積極型」ともに2020年3月のコロナショック後に増加基調が強まっており、2022年6月6日時点では「普通型」が1899億円、「積極型」が875億円。シリーズ5本では3467億円にまで拡大している。

提供:モーニングスター社

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