<新興国eye>前週のブラジル株、国内外の利上げやペトロブラス急落を嫌気し3週続落=BRICs市況

新興国

2022/6/20 11:35

 前週(13-17日)のブラジル株式市場は17日のボベスパ指数が前日比2.9%安の9万9824.94、週間ベースでは10日終値比5.36%安となり、3週続落した。16日は「キリスト聖体祭」の祝日で休場だった。

 週明け13日の指数は売り優勢で始まり、14日も値を下げ、8営業日続落した。

 13日は、米国の大幅利上げ懸念で海外株安となったことを受け、ブラジル市場でも売りが優勢となった。国内の利上げ観測も懸念材料となった。新規上場を果たしたブラジル中央電力が公開価格を割り込んだことも、地合いを悪化させた。

 14日は、米大幅利上げ観測でブラジル市場からの投資資金の流出懸念が強まり、売りが一段と広がった。

 15日は反発。FOMC(米連邦公開市場委員会)において大幅利上げを決定した直後の会見でパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、次回7月FOMCでは0.75ポイントの大幅利上げに固執しないとの考えを示し、買い安心感が広がった。

 週末17日は急反落。海外市場が軟調となり、ブラジル市場でも売りが強まった。特に、前日、米株市場が次回7月会合での大幅利上げ観測で急落したことが嫌気された。また、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)が約7%急落したのを受け、国営石油大手ペトロブラスが10%超急落し、指数の下げを主導した。

 今週(20-24日)の株式市場は、ウクライナ情勢や西側の対ロ追加制裁、原油・ガスなどの国際商品相場の動向、国内の政治動向、財政規律問題が注目される。主な経済指標の発表予定は21日のジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)6月消費者信頼感指数と6月中旬時点のIPCA(拡大消費者物価指数)、3月経常収支など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、上場MSエマ<1681.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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