<新興国eye>トルコ中銀、23日の金融政策会合で据え置き見通し―市場予想

新興国

2022/6/21 13:51

 市場予想によると、トルコ中央銀行は23日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を14.00%に据え置く見通しだ。地元紙デイリー・サバ(電子版)などが20日、伝えた。

 エコノミストの大半は中銀が23日の会合でも政策金利を据え置き、年末まで据え置くと予想している。その理由として、5月のインフレ率が前年比73.50%上昇と、4月の同69.97%上昇を上回り、24年ぶりの高い伸びに急加速しているものの、中銀の金融政策に介入するエルドアン大統領が据え置き方針を変えていないためだ。

 エルドアン大統領は6月初めの演説で、「借り入れコストの上昇(利上げ)は、金持ちをより豊かに、貧しい人々をより貧しくするだけだ」と述べ、政策金利を引き下げ続ける方針を示している。ネバティ財務相も最近、エルドアン大統領が率いる与党・公正発展党(AKP)の議員に対し、「短期的には利上げも利下げも検討されていない」と語っている。

 これまで中銀はコロナ禍からの景気回復に伴う急激なインフレ上昇を抑制するため、20年9月から利上げサイクルに入ったが、利上げが行き過ぎたとして、21年9月に利下げに転換。同12月まで5会合連続で利下げしたが、今度はリラ安が進行し、インフレが急加速する事態となったため、22年1月から据え置きに転換・前回5月会合まで5会合連続で据え置いている。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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