<新興国eye>前週のインド株、主要中銀の利上げによる世界景気後退懸念で続落=BRICs市況
2022/6/27 10:45
前週(13-17日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の17日終値は前日比135ポイント(0.26%)安の5万1360.42、週間ベースでは10日終値比2943ポイント(5.42%)安となり、続落した。
週明け13日の指数は売り優勢で始まり、週末17日まで6営業日続落した。
13日は、米国の大幅利上げ懸念で海外株安となったことやルピー安を受け、インド市場でも売り優勢となった。
14日は、前日引け後に発表された5月CPI(消費者物価指数)が前年比7.04%上昇と、4月の同7.79%上昇を下回ったものの、インド準備銀行(RBI)の物価上昇の許容範囲を上回ったことや、この日発表の5月WPI(卸売物価指数)が同15.8%上昇となり、市場予想を上回ったことから、次回8月のRBI会合での追加利上げ観測が強まり、売りが一段と強まった。
15日は、複合企業大手リライアンス・インダストリーズが下落し、指数の下げを主導した。
16日は、FRB(米連邦準備制度理事会)がFOMC(米連邦公開市場委員会)において市場予想通り、0.75ポイントの大幅利上げを決めたが、パウエルFRB議長が会見で、インフレ率が悪化すれば、次回7月FOMCでも0.75ポイント利上げを行う可能性に含みを持たせたことを受け、世界景気の後退懸念が強まり、売りが広がった。
17日は、米英、スイスなど主要中銀の利上げによる世界景気懸念が引き続き焦点となり、売り優勢となった。IT大手ウィプロや塗料最大手アジア・ペインツ、ジェネリック医薬品大手ドクター・レディー・ラボラトリーズなどが売られ、指数の下げを主導した。
今週(20-24日)のインド市場はウクライナ情勢と西側諸国の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内の景気動向、主要企業ニュースなどが注目される。主な経済指標の発表予定はない。
<関連銘柄>
上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、
インドベア<2047.T>
提供:モーニングスター社
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