<新興国eye>トルコ6月経済信頼感指数、サービスと小売が悪化

新興国

2022/6/28 11:00

 トルコ統計局が24日に発表したサービス業と小売業、建設業の経済状況を示す6月セクター別経済信頼感指数(季節調整後)は、サービス業の全体指数が前月比1.7%低下の119.6と、前月の同6.1%上昇から3カ月ぶりに悪化し、4月の114.6以来、2カ月ぶりの低水準となった。

 サービス業のサブ指数は、過去3カ月間の景況感(遅行指数)が前月比0.3%低下の122.0、今後3カ月間の需要見通し(先行指数)が同4.8%低下の115.0と、いずれも悪化した。過去3カ月間の需要(遅行指数)は同0.1%上昇の121.9と、3カ月連続で改善した。

 小売業も同2.3%低下の118.7と、3カ月ぶりに悪化し、3月の116.0以来3カ月ぶりの低水準となった。サブ指数のうち、今後3カ月間の販売見通しは同8.8%低下の109.5と2カ月連続で悪化し、過去3カ月間の販売活動も同0.2%低下の140.2と3カ月ぶりに悪化した。一方、商品在庫は同2.5%上昇の106.3となり、在庫過剰感が緩和した。在庫指数の「上昇」は在庫減、反対に指数の「低下」は在庫増を示す。

 対照的に、建設業は同1.7%上昇の83.0と改善し、4月の83.5以来2カ月ぶりの高水準となった。サブ指数の受注残は同5.7%上昇の81.4と改善している。ただ、今後3カ月間の雇用見通しは同1.9%低下の84.7と、3カ月ぶりに悪化している。

 経済信頼感指数はゼロから200までの間で算出され、判断の分かれ目は100。100を超えると「楽観的な見通し」、100を下回ると「悲観的な見通し」を示す。21年1月統計から指数の算定基準(調査対象など)が変更された。

 また、トルコ中銀が同日発表した6月の製造業設備稼働率(季節調整前)は77.6%と、前月の78.0%から0.4ポイント低下した。設備稼働率のうち、最も高かったのは中間財生産の79.6%、また、最も低かったのは耐久財生産の72.5%。このほか、投資財は73.5%、消費財は75.0%、非耐久財生産は75.4%だった。季節調整後の製造業設備稼働率は77.5%。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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