日経平均は244円安と5日ぶり大幅反落、売り一巡後の戻り限定、景気敏感株など安い=29日後場

 29日後場の日経平均株価は前日比244円87銭安の2万6804円60銭と5営業日ぶりに大幅反落。朝方は、売りが先行した。米6月CB(コンファレンス・ボード)消費者信頼感指数が低下し、景況感の悪化から28日の米国株式が下落したことを受け、投資家心理が後退。きのう4連騰した反動もあり、先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万6687円47銭(前日比362円00銭安)まで下落した。その後下げ渋ったが、戻りは限定された。なかで、景気敏感株などが軟調に推移した。

 東証プライムの出来高は16億6292万株、売買代金は3兆8714億円。騰落銘柄数は値上がり787銘柄、値下がり987銘柄、変わらず61銘柄。

 市場からは「直近4連騰後の調整にしてはさほど下げていない印象だ。3月期決算企業の配当再投資への期待が支えになっている面はあろうが、米景気の減速懸念は尾を引いており、やはり上には行きづらい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株が下落。INPEX<1605.T>、K&Oエナジ<1663.T>などの鉱業株や、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も軟調。AGC<5201.T>、日電硝子<5214.T>、東海カーボン<5301.T>などのガラス土石株も安い。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株や、大和証G<8601.T>、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も値を下げた。SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株もさえず、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、村田製<6981.T>などの電機株も売られた。

 半面、東電力HD<9501.T>、Jパワー<9513.T>、四国電力<9507.T>などの電気ガス株が上昇。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、JR東日本<9020.T>、JR九州<9142.T>、京王<9008.T>などの陸運株も堅調。出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も引き締まった。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>などの不動産株も物色された。

 個別では、日阪製<6247.T>、フジオフード<2752.T>、ピックルス<2925.T>、アイル<3854.T>、日特塗<4619.T>などの下げが目立った。半面、レオン自機<6272.T>、スギHD<7649.T>、アスクル<2678.T>、キャリアイン<6538.T>、日進工具<6157.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、23業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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