<新興国eye>ロシア国営天然ガス大手ガスプロムや金融大手ズベルバンクが配当取り止め

新興国

2022/7/1 9:37

 ロシア国営天然ガス大手ガスプロムは6月30日の株主総会で、21年度の期末配当を中止することを決めた。従来は1株当たり52.53ルーブルを予定していた。これを受け、同社の株価は一時、前日終値比32.81%安の200ルーブルと、急落。モスクワ時間午後12時06分時点でやや値を戻したが、26.72%安の218.13ルーブルとなっている。地元のタス通信(電子版)など伝えた。

 配当中止の理由について、将来の投資資金を確保するためとしている。ファミル・サジコフCEO(最高経営責任者)は、「国内の天然ガス供給インフラの整備に投資を優先するほか、今冬のガス需要期に備える必要がある」とした。

 ロシア下院が6月にガスプロムへの石油・ガスなどの鉱物採掘税(MET)について、9月だけ4160億ルーブルの臨時増税を実施する法案を可決したため、配当に慎重な姿勢を示していた。

 一方、政府が過半数の株式を保有しているロシア金融大手ズベルバンク(ロシア連邦貯蓄銀行)も同日の株主総会で、21年度期末配当を中止することを決めた。資本金や銀行の健全性の観点で無配としたが、政府とロシア中央銀行からの指示に従ったとしている。

<関連銘柄>

 iSエマジン<1582.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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