安川電、3~5月受注好調――中国向け前四半期比35%増に

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2022/7/8 16:40

 安川電機(6506)の今2月期第1四半期(3~5月)決算は、連結営業利益が140億円(前年同期比8%増)となった。市場予想(150億円程度)を下回った一方、受注高は増加し先行きに明るさを示した。

モーション部門も堅調

 3~5月は主戦場の中国で、政府のゼロコロナ政策により一部都市でロックダウン(都市封鎖)が実施された。同国での売上高の減少や原材料高が影響した一方、日本や米国、韓国で半導体分野の需要が好調だった。

 また、中国についてもEV(電気自動車)やリチウムイオン電池向けなどの設備投資ニーズは衰えておらず、3~5月の受注高は全体で1676億円(前年同期比20%増)と前四半期(1529億円)から拡大。うち中国向けは435億円(同10%増)と前四半期比35%の伸びとなった。

 部門別の受注高はロボットが651億円(前年同期比33%増・前四半期比9%増)となり、スマートフォン関連の需要減速が不安視されていたモーションコントロールも798億円(前年同期比・前四半期比とも7%増)と底堅かった。

 通期の営業利益見通し(720億円、前期比36%増)は据え置いた。株価は安値圏にあり、強い受注動向が営業利益のコンセンサス下ブレよりも重視される可能性がある。

 関連銘柄のファナック(6954)やツガミ(6101)、キーエンス(6861)、SMC(6273)などにとっても安川電の動向は重要だ。減速装置のハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)の株価は、足元で受注の好転を先取りする動きを見せている。

(写真:123RF)

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