<一撃!裏銘柄>環境領域で真価発揮、株価には割り負け感――新日本電工

株式

2022/7/21 11:32

 新日本電工<5563.T>は業績が好調な上、環境領域で商機をとらえる立ち位置にある。

 同社の今12月期の連結経常利益見通しは100億円(前期比45.6%増)。これに対し、第1四半期の進ちょく率は4割を超えている。増額含みの業況が、8月5日に控える上期決算発表へ向けて高まりそうだ。

 同社は「持続的な成長」を推進し、積極的な設備投資を継続している。また、遊休土地を有効活用する一環で、福島県郡山市において自家消費型太陽光発電システムを導入した。合金鉄炉や水力発電用ダムの維持更新も進めるなど、カーボンニュートラル社会への貢献に寄与する技術と製品の開発を強化している。

 環境分野では、電気炉技術を用いた「焼却灰溶融固化事業」に重点を置く。溶融炉の修繕工事を実施したことから第1四半期は伸び悩んだ部門だが、10月には焼却灰を溶融固化するEM炉の4号基が立ち上がる予定。今後の巻き返しが期待される。

 同事業では、徐冷スラグを路盤材などの石材代替資源として、金や銀などを含む溶融メタルを貴金属資源としてそれぞれ再資源化する。焼却灰をすべて有価な資源として再利用するため、環境負荷の大きい処分場の削減につながる。

 株価は長らく300-400円を中心とするレンジ相場が続くものの、今年に入ってからは下値を切り上げる動きを示している点は見逃せない。月足・週足・日足のすべてにおいてパラボリックが陽転していることもあり、上値抵抗ゾーンの400円どころ突破から新局面入りを狙う。バリュエーション的にも、PER約7倍、PBR(株価純資産倍率)0.8倍、配当利回り4%台半ばと割り負け感が強い。

提供:モーニングスター社

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