<新興国eye>前週のロシアRTS指数、海外投資家の一斉売り懸念で、3週続落=BRICs市況

新興国

2022/8/8 10:11

 前週(1-5日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の5日終値が前日比2.94%安の1072.31、前週比では7月29日終値比5.04%安となり、3週続落した。

 週明け1日の指数は反発して始まった。ルーブル高を背景に買い優勢となった。

 2日は反落し、週末5日まで4営業日続落した。

 2日は、台湾を巡る米中対立が激化したことが嫌気され、リスク回避の売りが優勢となった。

 3日は、引き続き台湾情勢が売り材料となったほか、鉄鋼大手のマグニトゴルスク・アイロン&スチール・ワークス(MMK)が米国の対ロ制裁の対象リストに追加されたことが嫌気され、相場を押し下げた。

 4日は、原油安が相場の重しとなった。個別銘柄では、石油大手スルグトネフチガスが急落し、指数の下げを主導した。ロシア中銀が国内企業の外貨保有を減らす措置を講じるため、同社が大量のドル売却で損失を被るとの憶測が下げの主因となった。

 5日は、ロシアとの関係が良好な国の投資家に限定して、ロシア市場での取引が週明け8日から再開されることが決まり、他の海外投資家による持ち高調整の一斉売り懸念が相場を押し下げた。

 今週(8-12日)のロシア市場は、引き続きウクライナ情勢や西側諸国の対ロ制裁による地政学リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場などが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える9日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や10日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は10日の7月CPI(消費者物価指数)や11日の貿易収支、12日の4-6月期GDP(国内総生産)など。

<関連銘柄>

 WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、

 野村原油<1699.T>

提供:モーニングスター社

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