日経平均は180円安と続落、午後は2万7800円近辺でもみ合い、米CPIを前に手控え=10日後場

 10日後場の日経平均株価は前日比180円63銭安の2万7819円33銭と続落。朝方は、9日の米国株式市場でハイテク株が下落した流れを受け、半導体関連株中心に売りが先行した。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、前場の早い段階で2万7729円46銭(前日比270円50銭安)まで下落した。その後下げ渋ったが、買いは続かず、前引けにかけて上値の重い展開となった。後場は、2万7800円近辺でもみ合い商状となった。日本時間10日夜の米7月CPI(消費者物価指数)発表を前に手控え気分となった。

 東証プライムの出来高は10億5522万株、売買代金は2兆5809億円。騰落銘柄数は値上がり874銘柄、値下がり896銘柄、変わらず68銘柄。

 市場からは「海外ヘッジファンドはパラパラと動いているが、全体的には米CPIを控えて見送りだ。当面はイベントをにらみつつ、その都度対応していくことになる。ただ、海外勢は夏休みモードに入り、これから静かになる」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株が軟調。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ソニーG<6758.T>などの電機株や、HOYA<7741.T>、セイコーHD<8050.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も売られた。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>、三井松島HD<1518.T>などの鉱業株も安い。エムスリー<2413.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>などのサービス株や、SUMCO<3436.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株もさえない。T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株や、ZHD<4689.T>、ネクソン<3659.T>、トレンド<4704.T>などの情報通信株も値を下げた。

 半面、東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株が堅調。出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も高い。王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株や、三菱マテリアル<5711.T>、東邦鉛<5707.T>などの非鉄金属株も値を上げた。キリンHD<2503.T>、アサヒ<2502.T>、明治HD<2269.T>などの食料品株や、マツダ<7261.T>、SUBARU<7270.T>、日産自<7201.T>などの輸送用機器株も買われた。

 個別では、メドピア<6095.T>がストップ安となり、OATアグリ<4979.T>、カナミックN<3939.T>、ペプチドリーム<4587.T>、JMDC<4483.T>などの下げも目立った。半面、マクロミル<3978.T>がストップ高となり、新田ゼラチン<4977.T>も一時ストップ高。ロート<4527.T>、Jリース<7187.T>、理計器<7734.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、17業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

(写真:123RF)

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