<特集>好決算銘柄ピックアップ(1)=第1四半期は増収増益、株主還元策も充実
2022/8/12 17:20
6月に期末、中間期末、四半期末を迎えた企業の決算発表がほぼ終了した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の集計によれば、プライム市場上場の3月期決算企業の第1四半期(22年4-6月、8月5日時点、発表済み779社)は売上高が前年同期比14.7%増、経常利益が同12.3%増と増収増益だった。23年3月期の通期予想は売上高が前期比10.9%増、経常利益が同2.6%増となっている。
第1四半期が好調な理由としてはコロナ禍から回復、円安の進行などがあるようだ。通期見通しの増額修正に加え、増配や自社株買いなど株主還元策の強化を打ち出す企業も増えている。投資家はこうした状況を素直に評価しており、好業績株、株主還元に積極的な企業の株価上昇が相場を支えている。
米国株も堅調だ。現地10日に発表された7月のCPI(消費者物価指数)の上昇率が前年同月比で8.5%と6月の同9.1%から一服、事前予想も下回った。インフレ鈍化との読みからFRB(米連邦準備制度理事会)の積極的な利上げ姿勢の後退に期待が膨らむ流れとなり、同日のNYダウは535ドル高、ナスダック総合指数は同360ポイント高と急騰した。12日の東京市場でも、好業績株の物色に加え、米国の利上げペース鈍化への期待から日経平均株価が2万8500円台まで急上昇、今年1月以来の水準を回復してきた。ここまで、急ピッチの上昇だけに、その反動も警戒されるところだが、好業績株を中心に実力株を物色する流れはしばらく続きそうだ。じっくりと狙ってみたい。
提供:モーニングスター社
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