ここからダブルバガー狙い!スタンダード小型株厳選2銘柄

株式

2022/9/13 16:00

 秋本番を前に波乱相場を予想する向きが増えつつある。しかし、リーマン・ショックを振り返れば分かるように、業績の裏付けがある企業の株価はそうした局面でも先行きが有望だ。前回の当欄で取り上げた国際紙パルプ商事<9274.T>は9月7日の急騰を挟み、新たな上昇波動に入りつつあるように見える。これに続く銘柄として、ポテンシャルを秘めた東証スタンダード市場の2銘柄を紹介したい。

<タンゴヤはリオープン隠れ本命>

 タンゴヤ<7126.T>は需要が旺盛なオーダースーツを手掛け、近年は年間3-5の新規出店を続ける業界の異端児的な存在だ。コロナ禍では客数が減り苦戦したものの、IT活用で利益率は向上し、リオープン(経済活動再開)の隠れ本命に位置付けられる。

 22年7月期業績の会社見込み(単体)は、営業利益が5.1億円(前々期比65%増)で、6月に4.1億円から上方修正している。書き入れ時に当たる第3四半期(2-4月)は新型コロナウイルスの感染第7波が直撃したものの、順調に収益を積み上げた。

 4月以降は客数が回復基調にあり、業績のコロナ前の水準の回復は早そうだ。加えて、オーダーカジュアルのようなブルーオーシャン市場の先駆者となる可能性もあり、中・長期の成長余地は大きい。

 株主還元策にも前向きだ。IPO(新規上場)間もない企業は配当金を出さないケースが少なくないが、同社は前期の配当予想を記念配も含め42円(前期は19円)とした。個人投資家には株主優待も魅力がある。

 株価は6月7日に付けた上場来高値の3005円をピークに調整入りし、2400円前後でもちあいが続く中、売り物が枯れつつあるとみる。

<受注好調と円安で上方修正期待のリバエレテク>

 リバーエレテック<6666.T>の水晶振動子は独自の制御技術に定評があり、ニッチ市場でシェアが高い。IoT(モノのインターネット)やスマートフォンの上位機種向けで受注は好調だ。

 23年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益は4.1億円(前年同期比33%増)に拡大した。前年同期の伸びも大きかったにもかかわらず、高成長を維持した。通期予想に対する営業利益の進ちょく率は、それぞれ31%と高い。

 同社は想定為替レートを1ドル=110円に据え置いており、現状の140円台とはカイ離が大きい。1円の円安は年間で0.2億円程度の営業増益要因になるとみられ収益予想の増額修正期待が高まる。新開発の「KoT」も中・長期の成長性を有する。

 株価は1月4日の年初来高値1290円に接近中。為替も含め、業績の上積み余地を加味すると割安感はなおも強い。

 なお、次回はグロース株から厳選2銘柄紹介する予定だ。

提供:モーニングスター社

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