【為替本日の注目点】FOMCでの大幅利上げ懸念広がる

為替

サーチナ

2022/9/21 10:06

 ドル円はじり高となりNYでは143円92銭まで買われる。米長期金利が一段と上昇するなど、FOMCの結果に備える動きが顕著に。ユーロドルでもドル高が進み、0.9956まで下げる。株式市場は3指数が揃って反落。ダウは一時500ドルを超える下げを見せるなど、全面安の展開。債券は続落。長期金利は一時3.60%まで上昇し、連日2011年4月以来となる高水準を付ける。金は続落し先週記録した安値を下回る。原油は大幅に反落し84ドル台に。

マーケット情報

8月住宅着工件数 → 1575千件

8月建設許可件数 → 1517千件

ドル/円 143.51 ~ 143.92

ユーロ/ドル 0.9956~ 0.9999

ユーロ/円 143.02 ~ 143.70

NYダウ -313.45 → 30,706.23ドル

GOLD -7.10 → 1,671.10ドル

WTI -1.28 → 84.45ドル

米10年国債 +0.073 → 3.563%

本日の注目イベント

米 8月中古住宅販売件数

米 FOMC 政策金利発表

米 パウエル議長記者会見

 ワシントンではFOMCが始まり、明日の朝方3時には政策金利が発表されます。市場は明日の発表を前に大幅利上げに対する構えをさらに加速させ、各金融市場では下落に備える動きが顕著になった1日でした。

 債券市場では安全資産の債券がさらに売られ、10年債利回りは一時3.6%台に達しました。米金利高を手掛かりにドル高が進み、ドル円は143円92銭まで買われ、ユーロドルも0.99台半ばまで売られています。金利高に弱い金価格も続落し1671ドルまで売られ、大幅利上げを見越した動きと捉えられます。一方、株式市場もほぼ全面安の展開となり、ダウは再び3万1000ドルの大台を割り込んでいます。今回の会合での利上げは0.75ポイントと予想していますが、昨日のNYの金融市場全体を見渡すと「1ポイントの利上げ」もないとは言えないのかもしれません。0.75ポイントの利上げ幅は依然として維持していますが、投資家としては、「1ポイント」の可能性も意識しておくべきなのかもしれません。また仮に0.75ポイントだったとしても、その後のパウエル議長の会見では、ハト派姿勢を前面に出し、データ次第としながらも今後もインフレ抑制に向け全力で立ち向かう趣旨のコメントが予想されます。昨日、スウェーデン中銀が政策金利を1ポイント引き上げることを発表しています。0.75%から1.75%へと大幅に引き上げ、約30年ぶりの大幅利上げでした。世界の中銀が利上げに踏み切る中、1ポイント利上げの先陣を切った格好になっています。

 著名エコノミストのヌリエル・ルービニ氏は20日のインタビューで、「ごく普通のリセッションでさえ、S&P500は30%下げる可能性がある」とした上で、自身が予想する「真のハードランディングが実際に起きた場合は、同指数の下落は40%に達し得る」との見方を示し、米国は長く、厄介なリセッション入りする可能性が高いことを予想しています。同氏は2008年の金融危機を正確に予想したことで知られており、「破滅論者」との異名を取っています。(ブルームバーグ)

 20日には日本の8月の消費者物価指数(CPI)も発表されました。生鮮食品を除く総合指数は前年同月比「2.8%」と、高水準でしたが、米国の「8.3%」、ユーロ圏の「9.1%」に比べ上昇率はまだ3分の1程度で、世界でも稀にみる「低インフレ率」と言えます。もっとも長い間デフレが続いた日本では、それでも30年11カ月ぶりの「高インフレ」ということになります。今後もこの傾向が続けば、日銀による金融緩和策の解除にもつながり、円安を止めることが出来るかもしれませんが、日銀は「年内は2~3%くらいまで上昇するが、2023年春以降には再び1.5%程度まで低下する」と予想しており、だから、「金融緩和策の継続は適切」との立場を維持しています。実際にこの予想通りになったら、世界中でインフレ観測が異常なくらい高まり、各国中銀がその対策に苦慮する中、日銀は極めて冷静で、優れた先見性というか洞察力を持っていたことになり、世界から称賛されることになります。

 バイデン大統領は18日に放送されたCBSの番組「60ミニッツ」とのインタビューで、北京冬季オリンピックが開幕した2月4日に北京で習氏がロシアのプーチン氏と会談した直後に習氏に電話したと述べています。バイデン氏は習氏に対し、「対ロシア制裁に違反する行動を取れば、大きな間違いになる」と警告していたことを明らかにしました。電話会談がいつ行われたかは明らかにしていませんが、北京冬季オリンピック後の2月24日にロシアがウクライナへの侵攻を開始したことを考えると、その直後に行われたとみられ、中国が武器の供与を含むロシアへの援助を行うことをけん制したものとみられます。

 本日はFOMCの結果発表を前に動きにくいかと思われますが、発表前にポジションの整理による動きも想定されます。

 ドル円は142円50銭~146円程度としますが、予想しにくい状況であまり参考にはなりません。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)

・今日のアナリストレポート

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・主要経済指標の一覧表 ‐ 今月の主要経済指標の予想数値、結果の一覧

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