<特集>下期に突入、期待の銘柄は?(1)=クミアイ―除草剤「アクシーブ剤」が好調

株式

2022/9/30 17:10

 クミアイ化学工業<4996.T>をマークしたい。9月9日に22年10月期第3四半期(21年11月―22年7月)決算を発表、高い進ちょく率にも関わらず、通期の業績予想を据え置いたことが嫌気され、株価は下落に転じた。ただ、海外市場を中心に農薬の需要は伸びており、中期的に高い成長が見込まれる。1000円を挟んで値固めが進むこの水準を仕込みどころと捉えたい。

 第3四半期は売上高が前年同期比20.1%増の1063億3400万円、経常利益は同78.9%増の161億5300万円だった。売上高の好調に加え、円安効果が収益を押し上げた。通期予想の経常利益は同27.8%増の164億円となっており、進ちょく率は98.5%に達するものの、為替動向の不透明さを理由に業績予想は据え置かれた。しかしながら、足元の為替水準を踏まえると上ブレの着地の確率が高く、23年10月期以降も堅調な業績拡大が見込まれる点も踏まえると、先高期待は高い。

 主力の農薬は海外向けに、畑作用除草剤「アクシーブ剤」が好調で、アメリカ、アルゼンチン、ブラジル、オーストラリアなどで伸びている。アクシーブはこれまで主流だった米国メーカーの「ラウンドアップ」に抵抗性を持つ雑草が増え、その代替需要が生じていること、使用量が少ないという特長を持ち、高く評価されている。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ