<飛翔期待のお宝株>営業益が高成長継続、再増額修正の温存で生じた押し目は買い好機――UFHD

株式

2022/11/17 16:00

 業績は絶好調でも、計画を増額した銘柄とそうしなかった銘柄で明暗が分かれるケースが目立つ。例えばKPPグループホールディングス<9274.T>やイーディーピー(EDP)<7794.T>は上方修正を受けて株価が高値圏からストップ高した一方、同じように高い収益成長を遂げながらも、予想を据え置いたため売り込まれたのがウルトラファブリックス・ホールディングス(UFHD)<4235.T>だ。こちらは超割安な「お宝株」に映る。

―シビアな株価反応も好調キープ―

 合成皮革で世界のアニマルフリーの流れに乗るUFHDが14日に発表した22年12月期第3四半期累計(1-9月)決算は、連結営業利益が23.5億円(前年同期比2.7倍)だった。この結果、通期予想に対する進ちょく率は87%に達した。しかし、上方修正は見送られ、株価は決算前の4830円から一時3990円まで急落するシビアな反応に見舞われた。

 同社は既に8月に今期の営業利益の見通しを35%(20億円→27億円)引き上げている。このため、五月雨式に見通しを変えるのではなく、高い確度でより大きな幅の修正を視野に入れているものと考えられる。実際、第3四半期の決算補足資料には、「通期会社計画に対しては<中略>上ブレて着地する可能性が高い」とあり、あえて再増額を温存した様子がうかがえる。

 同社の強みの1つは顧客の質の高さだ。主要どころの米自動車メーカーをはじめ、製品を適正な価格で買う企業が多いとみられる。受注は好調な状況が続いており、また、景気の先行き悪化懸念が強まる欧州市場のウエートは低い。

―円安「おまけ」にすぎず―

 最近の企業決算では、原材料高により減益を余儀なくされるパターンが目に付く。しかし、そうした中でもUFHDの営業利益は直近の第3四半期(7-9月)でも前年同期比2.6倍と伸び率が高い。下期(7-12月)の想定為替レートは125円だが、円安による収益上積みは「おまけ」にすぎないだろう。

 株価は9月6日に上場来高値の5950円を付け、現在は4200円前後で推移するが、調整は早晩一巡し、再び高値を取りにいく展開が期待される。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ