日経平均は45円高と3日ぶり反発、引けにかけて先物買いに強含む=21日後場

 21日後場の日経平均株価は前週末比45円02銭高の2万7944円79銭と3営業日ぶりに反発。朝方は、前週末の欧米株高を支えに寄り付き直後に2万8007円06銭(前週末比107円29銭高)まで値を上げる場面があった。ただ、心理的なフシ目となる2万8000円は維持できず、その後は利益確定売りに下げに転じた。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の下げも重しとして意識され、前場終盤には2万7846円30銭(同53円47銭安)まで軟化した。午後は再度プラス圏入りした後、しばらく前週末終値近辺でもみ合ったが、引けにかけては先物買いに強含んだ。なかで、TDK<6762.T>、京セラ<6971.T>など値がさハイテク株の一角が引き締まり、指数を支えた。

 東証プライムの出来高は9億6530万株、売買代金は2兆4510億円。騰落銘柄数は値上がり1226銘柄、値下がり534銘柄、変わらず76銘柄。

 市場からは「海外投資家は感謝祭(24日)が近づき、静観スタンスだ。材料がなく、注文はあまりきていない。ただ、例年12月の第1週、第2週まではアクティブに動いており、きっかけさえあれば、出動してくる可能性がある」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が堅調。三菱商<8058.T>、丸紅<8002.T>、住友商<8053.T>などの卸売株も高い。日本製鉄<5401.T>、中山鋼<5408.T>、新日本電工<5563.T>などの鉄鋼株や、帝人<3401.T>、東レ<3402.T>などの繊維製品株も買われた。関西電力<9503.T>、北陸電力<9505.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気ガス株や、住友鉱<5713.T>、三菱マテリアル<5711.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株も値を上げた。

 半面、INPEX<1605.T>などの鉱業株が軟調。任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も安い。大王紙<3880.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ紙株も値を下げ、SOMPOH<8630.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株も売られた。

 個別では、LIFULL<2120.T>、ミクニ<7247.T>、ヤーマン<6630.T>、セ硝子<4044.T>などが値下がり率上位。半面、TDCソフト<4687.T>、CIJ<4826.T>、ネットプロテ<7383.T>、イトーキ<7972.T>などが値上がり率上位。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、24業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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