<一撃!裏銘柄>新型コロナ第8波で有力、地銀再編でも思惑―FIXER
2022/12/1 11:32
FIXER<5129.T>は豊富な材料と控えめな業績見通しから狙い目だ。
同社はクラウドに特化したシステムの設計・構築・運用をワンストップで手掛け、多くのプロジェクト実績を誇る。
材料性にも富み、目先は新型コロナウイルス対策の関連銘柄として注目を集めそうだ。厚生労働省の新型コロナ感染者等情報把握・管理支援システム「HERホームSYS」を提供した同社は、短期間での開発が求められた2020年5月の流行初期に、わずか約3週間で初回リリースを達成。現在に至るまでに約70回の機能アップデートを実施している。
新型コロナの対応をめぐり厚労省は幾度も方針変更を重ねているため、足元の「第8波」に絡んでもアップデートの需要は高まると思われる。また、同社はコロナ禍が収束に向かう前提で、「HERホームSYS」以外のシステム開発、保守・運用、SaaS(サービスとしてのソフトウエア)の新規案件に取り組む姿勢をみせており、アフターコロナ局面での不安も少ない。
地銀再編の流れも好材料だ。同社は北国銀行の個人向けインターネットバンキングシステムをアプリケーションからインフラまでクラウドで構築した実績があり、現在では20万人が利用する。業界内での今後の新たな受注の獲得に対する期待も高まる。
今8月期の業績予想(単体)は、売上高が77億1800万円(前期比32.1%減)、営業利益は14億1500万円(同40.9%減)と減収減益の見通しではあるものの、プロジェクト型サービスでは契約済みの案件だけを計画に組み入れた保守的なスタンスだ。
一方、SaaSでは、売上高の大部分を占めていた新型コロナ感染者の健康観察に活用されている自動架電サービスについて、感染者の全数把握終了による影響を織り込むなど、ダウンサイドはシビアに業績予想に織り込んだと考えられる。約25倍のPERは、同社の成長性を勘案すれば割安といっても過言ではない。
提供:モーニングスター社
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