日経平均は30円高と小反発、朝安後に上げ転換、ファーストリテのプラス寄与度86円=5日前場

 5日前場の日経平均株価は前週末比30円84銭高の2万7808円74銭と小反発。朝方は、売りが先行した。前週末2日の米国株式は高安まちまちながら、円高・ドル安が重しとなり、寄り付き直後に2万7700円86銭(前週末比77円04銭安)まで軟化した。その後すかさず切り返し、上げに転じて一時2万7854円11銭(同76円21銭高)まで値を上げた。11月の国内ユニクロ既存店売上高が前年同月比3.8%減となったファーストリテ<9983.T>が朝安後にプラス浮上し、指数を支えた面がある。

 買い一巡後は、再度マイナス圏入りする場面もあったが、下値は限定され、前引けにかけて小高い水準で推移した。なお、前引けでのファーストリテの指数プラス寄与度は86円だった。

 東証プライムの出来高は5億4217万株、売買代金は1兆3438億円。騰落銘柄数は値上がり462銘柄、値下がり1302銘柄、変わらず72銘柄。

 市場からは「手掛かり材料に乏しい。円高が輸出関連の重しとなったが、指数面ではファーストリテがサポートした面が強い。同社の月次は悪いが、寒くなってきたことで冬場の売上回復が期待されているようだ。一方、上昇する中国・上海総合指数や香港ハンセン指数に対する反応は薄く、新規材料待ちのニュアンスだ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JFEHD<5411.T>、日本製鉄<5401.T>などの鉄鋼株が上昇。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まった。住友鉱<5713.T>、三井金<5706.T>、大阪チタ<5726.T>などの非鉄金属株も高く、ファーストリテ、マツキヨココ<3088.T>、良品計画<7453.T>などの小売株も買われた。

 半面、東電力HD<9501.T>、北陸電力<9505.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株が軟調。オリンパス<7733.T>、ニコン<7731.T>、HOYA<7741.T>などの精密株も安く、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株も売られた。サカタのタネ<1377.T>、ニッスイ<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株もさえない。

 個別では、BEENOS<3328.T>、日電波<6779.T>、アインHD<9627.T>、ダイヤHD<6699.T>などが値下がり率上位。半面、ハークスレイ<7561.T>、セック<3741.T>、ASB機械<6284.T>、ジャスト<4686.T>などが値上がり率上位。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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