日経平均は65円高と続伸、引けにかけやや上値重い―値がさ株の一角が堅調で指数支える=6日後場

 6日後場の日経平均株価は前日比65円47銭高の2万7885円87銭と続伸。朝方は、売りが先行した。米金融引き締めの長期化が警戒され、5日の米国株式が下落した流れを受け、寄り付き直後に2万7698円31銭(前日比122円09銭安)まで軟化する場面があった。ただ、売り一巡後は先物買いを交えて上げに転じ、後場早々に2万7934円07銭(同113円67銭高)まで値を上げた。円高一服や、中国・上海総合指数が朝安後に一時プラス圏に切り返し、支えとして意識された。ただ、買いは続かず、その後は高値圏でしばらくもみ合い、引けにかけてやや上値が重くなった。なかで、日経平均寄与度の大きいファストリテ<9983.T>など値がさ株の一角が後場も堅調で指数を支えた。

 東証プライムの出来高は10億1622万株、売買代金は2兆5865億円。騰落銘柄数は値上がり723銘柄、値下がり1044銘柄、変わらず69銘柄。

 市場からは「円高一服が支えと言っても、単に懸念が薄れただけであり、上値を買える状況ではない。一部主力株中心に高く、指数高を演出しているが、東証プライム市場では値上がり銘柄数より値下がり銘柄数の方が多く、不安定な感じだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、第一生命HD<8750.T>、MS&AD<8725.T>、東京海上<8766.T>などの保険株が堅調。日本製鉄<5401.T>、中山鋼<5408.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も高く、任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>などのその他製品株も引き締まった。三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も買われ、三井物<8031.T>、住友商<8053.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株も値を上げた。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株も安い。コスモエネH<5021.T>、富士石油<5017.T>などの石油石炭製品株もさえない。

 個別では、テモナ<3985.T>(ストップ高)、ファーマF<2929.T>、ダイコク電機<6430.T>、NRI<4307.T>、ハークスレイ<7561.T>などが値上がり率上位。半面、KLab<3656.T>、宮越HD<6620.T>、ネクステージ<3186.T>、MSOL<7033.T>などが値下がり率上位。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、21業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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