IT営業派遣のBCC、未経験者採用強化を継続――「個人の覚醒」原動力に=伊藤社長に聞く
2022/12/22 8:50
IT業界向け営業派遣のBCC(7376)が、旺盛な需要を背景に人材の拡充を加速している。未経験者を育成し、短期間で戦力化するノウハウを強みとする同社の伊藤一彦社長=写真=は、今9月期以降も重点的に採用を続けて業績成長の原動力を確保していく考えだ。
需要旺盛、勝負の局面
――売上高の8割超を占める主力のIT営業アウトソーシング事業は、NEC(6701)をはじめとする大手IT企業に営業人材を供給する。足元の業況は好調か。
「オンライン環境の整備をはじめとするDX(デジタルトランスフォーメーション)のニーズが強く、顧客は営業活動を活発化している。こうした中、最も重視している指標である派遣業務請負人数は前期に、期中平均で過去最高の122人(前々期は114人)となった。引き合い状況を踏まえると、市場の勢いは当面衰えないだろう」
――ただ、前期は営業利益(非連結)が前々期比63%減に終わった。
「テレワークが段階的に解除されたことで派遣人員の時間外勤務が縮小した影響もあるが、より大きな減益の要因は、前倒しで人員を採用したことだ。その数は54人(前々期は30人)でこれも過去に例がない。申し上げたように需要が強く、ここは勝負する局面だと判断した。派遣取引社数も前期は従来の22から29に大きく拡大した。今期の営業利益は前期比31%増を見込む」
――営業職やIT業界の未経験者を採用し、早くて2カ月で戦力化しているとか。
「そうしたノウハウに貢献しているのが、IT製品を販売するソリューション部門だ。営業は座学では身に付けられない。まずは代理店業務の現場でセールスを実践的に覚えてもらい、派遣として前線へ送り出す。アパレルの販売員や飲食店スタッフ、塾講師といったさまざまな前職を持つ方が、実は営業の才があったという例を幾つも見てきた。そういう〝個人の覚醒(かくせい)〟が、われわれの収益成長の源だ。女性も数多く活躍している」
顧客分散進みリスク回避
――採用は今後も強化するのか。
「今期、来期も50人規模を目指し、2025年9月期の段階で派遣業務請負人数を200人まで伸ばしたい。同期のIT営業アウトソーシング事業の売上目標は15億円(今期計画は10.7億円)だ」
――長期的には景況感の波も予想されるが。
「ITの中でも顧客の分散が進み、多様な領域をカバーできるようになった。確かにIT需要は景気動向に左右されるが、業界が総崩れになることはめったにない。また、創業以来20年の実績からも、派遣1人当たりの売上高の水準は不況時も大きく変動しなかった」
――ソリューションやヘルスケア事業の状況はどうか。
「ソリューションは従来のネットワーク機器の代理店業務だけではなく、保守や運用も通じて顧客のDXに貢献する。ヘルスケア事業では、関連施設の運営受託が安定したビジネスとして広がりを見せている。介護ロボットの相談窓口も設置するなど、IT化の支援に注力している」
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