日経平均は83銭高と3日ぶり小反発、一時下げ転換の場面も―年間で9%強下落=30日大納会後場

 30日大納会後場の日経平均株価は前日比83銭高の2万6094円50銭と3日ぶりに小反発。2022年は年間で9.37%下落し、4年ぶりの年足陰線となった。

 朝方は、29日の米国株式市場で長期金利の低下を背景に主要3指数が上昇した流れを受け、広範囲に買いが先行した。寄り付き直後には2万6321円37銭(前日比227円70銭高)まで上昇した。ただ、一巡後は円高基調が重しとして意識され、上げ幅を縮小し、前場後半にはいったん2万6100円を下回った。後場序盤にかけて持ち直す場面もあったが、手じまい売りに押され、下げ転換。一時2万6067円92銭(同25円75銭安)まで軟化した。その後、再度プラス圏に戻したが、上値は重く、大引けにかけて前日終値近辺で推移した。年末年始の休場を前に手控え気分が強まった。

 東証業種別株価指数(全33業種)では海運、銀行、小売など11業種が値上がりし、一方で鉱業、石油石炭製品など22業種が値を下げた。

 東証プライムの出来高は8億8180万株、売買代金は2兆1399億円。騰落銘柄数は値上がり895銘柄、値下がり843銘柄、変わらず100銘柄。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が堅調。三菱UFJ<8306.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>、あおぞら<8304.T>などの銀行株や、ファーストリテ<9983.T>、H2Oリテイ<8242.T>などの小売株も上昇。板硝子<5202.T>、太平洋セメ<5233.T>などのガラス土石株も値を上げた。T&DHD<8795.T>、SOMPOH<8630.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株や、三菱地所<8802.T>、パーク24<4666.T>などの不動産株も買われた。

 半面、INPEX<1605.T>、三井松島HD<1518.T>などの鉱業株や、コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株が軟調。東洋水産<2875.T>、キユーピー<2809.T>、味の素<2802.T>などの食料品株も売られ、任天堂<7974.T>、ピジョン<7956.T>などのその他製品株も値を下げた。サカタのタネ<1377.T>、ホクト<1379.T>などの水産・農林株もさえない。

 個別では、アダストリア<2685.T>、テスHD<5074.T>、gumi<3903.T>、ファイバーG<9450.T>などが値上がり率上位。半面、アグロカネシ<4955.T>、JTEC<3446.T>、メドレー<4480.T>、ギフティ<4449.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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