アディッシュ、スタートアップ支援に勢い=江戸社長に聞く

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2023/1/18 9:00

 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を中心としたネット監視サービスで知られるアディッシュ(7093)は、スタートアップ企業の顧客対応を支援する事業も勢いを増している。同社の江戸浩樹社長に事業環境や今後の戦略を聞いた。

「顧客生涯価値」向上に寄与

 ――スタートアップ支援事業が伸びている。

 「企業の成長の成否は顧客対応力がカギを握る。特に、近年多いSaaS(サービスとしてのソフトウエア)やサブスクリプション(継続課金)型のサービスで勝ち抜くにはLTV(=ライフタイムバリュー、顧客生涯価値)を高めていくことが欠かせない。そのためには、適宜に顧客の要望をくみ取り問題を解決していく必要がある」

 「しかし、スタートアップの多くは人材やノウハウの不足によって、カスタマーサポートの体制が満足に築けていない。アディッシュのスタートアップ支援事業はそうした会社をコンサルティングや体制構築支援などにより、オペレーションの改善を通じてLTVと企業価値の向上に寄与している」

 ――ネット上の「炎上対策」では長年の実績がある。

 「SNSの活用がマーケティングの基本となったことに伴い、いわゆる『炎上』のリスクをあらゆる企業が抱える時代に突入した。われわれにとっては商機の拡大を意味し、スタートアップ支援においても強い武器と言える。また、企業にとどまらず、学校でも生徒間でのネットいじめやSNSによる誹謗(ひぼう)中傷が深刻な問題になっている。いじめに関連する投稿サイトを見つけ、学校に報告する仕組みや子供間のトラブルを匿名で学校に連絡できるウェブサイトを提供している」

 ――前2022年12月期から「収益認識に関する会計基準」を導入した。

 「そのことにより、前期は前々期比との業績の単純比較はできないが、開示している第3四半期累計の連結営業利益は1.2億円(旧会計基準の前々期は0.7億円)に積み上がった。ストック型の売上が安定的な利益の源泉になっているほか、今後にストックにつながる可能性のあるスポット案件も拡大した。7~9月(第3四半期)は連結売上高が過去最高を更新した」

 「スタートアップ支援は、専用サイトや新サービスの立ち上げもあり、新興企業の間で認知度が高まった。顧客層も当初のゲームアプリ系などのほかに、建設業界から成長市場であるweb3.0といった分野にまで広がっている。また、ANYCOLOR(=エニカラー、5032)をはじめ顧客のIPO(新規上場)が相次いでいることも、アディッシュの評価を押し上げているように感じる」

成長期待高まる、売上拡大へ投資強化

 ――第3四半期累計時点で、通期の営業利益予想(0.9億円)を既に超過しているが。

 「成長ビジョンが鮮明化してきたため、その勢いに弾みをつけるべく積極的にコストを計上する方向だ。そのため予算に余裕を持たせている。また、今期はトップライン(売上高)の伸びにこだわりたい(前期決算の発表は2月14日を予定している)」

 ――事業環境は良好ということか。

 「スタートアップへの投資意欲は強く、国としてもこの分野に注力していく流れだ。岸田政権は5年後にスタートアップへの投資額を10兆円規模に拡大する目標を掲げた」

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