日経平均は393円高と大幅に3日続伸、2万7000円を超え「日銀ショック」前の水準を回復=24日後場

 24日後場の日経平均株価は前日比393円15銭高の2万7299円19銭と大幅に3営業日続伸。終値で約1カ月ぶりに心理的なフシ目となる2万7000円を超え、日銀が長期金利の許容変動幅拡大を決定し相場が急落した昨年12月20日の「日銀ショック」前の水準(同月19日終値2万7237円64銭)を回復した。

 朝方は、買い優勢で始まった。米利上げペースの鈍化期待から、23日の米国株式市場で主要3指数が上昇。SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)の大幅高も支援し、半導体関連株を中心に広範囲に値を上げた。日経平均株価は上げ幅を拡大し、後場の早い段階で2万7381円00銭(前日比474円96銭高)まで上伸する場面があった。ただ、一巡後は戻り売りに上値が重くなった。

 なかで、日経平均プラス寄与度トップ3には、指数寄与度の高いソフトバンクグループ<9984.T>や、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>の半導体関連株が並んだ。東証業種別株価指数(全33業種)では31業種が値上がりし、東証プライム銘柄では全体の79.9%が上昇した。

 東証プライムの出来高は11億1923万株、売買代金は2兆8345億円。騰落銘柄数は値上がり1468銘柄、値下がり312銘柄、変わらず57銘柄。

 市場からは「日経平均は75日線、200日線をクリアしてきたが、一目均衡表上で分厚い『雲』に突入しており、これを抜けられるかどうかが試される。いよいよ決算発表が本格化するが、景気、業績面で不安を残しており、ここから上は慎重に対処した方が良いのではないか」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ダイキン<6367.T>、コマツ<6301.T>、三菱重工<7011.T>などの機械株や、HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>、東精密<7729.T>などの精密株が堅調。SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も高い。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株や、T&DHD<8795.T>、東京海上<8766.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株も買われた。KDDI<9433.T>、ZHD<4689.T>、ネクソン<3659.T>などの情報通信株や、ファナック<6954.T>、日本電産<6594.T>、スクリン<7735.T>などの電機株も値を上げた。三菱商<8058.T>、住友商<8053.T>、三井物産<8031.T>などの卸売株も引き締まった。

 半面、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、中山鋼<5408.T>などの鉄鋼株が軟調。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も安い。

 個別では、テノ.<7037.T>がストップ高となり、メルコ<6676.T>、マーキュリア<7347.T>、宮越HD<6620.T>などが値上がり率上位。半面、レノバ<9519.T>、北の達人<2930.T>、トレファク<3093.T>、ラクスル<4384.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ