脳・心血管疾患治療薬の四環医薬HD、22年12月期通期は研究開発費などが嵩み最大26億元の赤字に転落

サーチナ

中国株

2023/1/25 9:30

 中国の脳・心臓血管疾患治療薬メーカー、四環医薬HD(00460/香港)が1月20日、2022年12月期通期の業績予告を発表し、研究開発などのコストが増加した影響で前期の約4億元の黒字から最大26億元の赤字に転落となる見込みを示した。

 業績予告によれば、22年12月期通期の売上高が前期比で少なくとも25%減少する見込み。減収の要因について同社は、医薬業界の政策変化による同社製品販売への影響、マクロ経済の下振れ圧力、世界の地政学的衝突に伴うサプライチェーンの混乱、新型コロナの感染継続とその対策措置による同社の生産経営、研究開発プロジェクトへの影響を挙げている。

 また、減収に伴って損失も増え、通期の純損益は最大で26億元の赤字となる見込みだ。同社では近年イノベーション薬開発への転換を図っており、当期の研究開発費用が8億円にのぼった。また、非資金損益項目で最大23億元の損失が出たことも大きく響いた。

 同社は2001年設立で、10年に香港メインボードに上場した。海南省を主拠点として、脳・心臓血管疾患治療薬のほか、中薬製品、産業用大麻の生産、販売を手掛けている。21年12月期の売上高は32億9127万元(前期比33.56%増)、純利益は4億1650万元(同17.12%減)。22年1〜6月期の売上高は14億6419万元(前年同期比23.22%減)、純損益は9590万元の赤字(前年同期は5億9421万元の黒字)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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