日経平均は19円高と小反発、午後は前場終値挟み一進一退―決算控え様子見=27日後場

 27日後場の日経平均株価は前日比19円81銭高の2万7382円56銭と小反発。

 朝方は、26日の米国株高を受け、寄り付き後まもなく2万7452円67銭(前日比89円92銭高)まで値を上げた。その後はいったん下げに転じ、一時2万7326円91銭(同35円84銭安)まで弱含んだ。総務省が取引開始前に発表した1月の東京都区部消費者物価指数(中旬速報値)が、生鮮食品を除く総合で前年同月比4.3%上昇と41年8カ月ぶりの伸び率となり、日銀が緩和政策を修正するとの思惑が上値の重しとして意識された。売り一巡後は持ち直したが、戻りは限定され、後場は前場終値2万7381円18銭(同18円43銭高)を挟んで一進一退となった。新規の手掛かり材料に乏しいなか、主要企業の決算発表を控え、様子見気分となった。

 東証業種別株価指数(全33業種)では、銀行、鉄鋼、電気・ガスなど17業種が値上がりした半面、海運、精密、医薬品など16業種が値下がりした。

 東証プライムの出来高は11億287万株、売買代金は2兆6987億円。騰落銘柄数は値上がり916銘柄、値下がり822銘柄、変わらず98銘柄。

 市場からは「後場は値幅が縮み、動意に乏しい。材料が見当たらず、決算を見極めたいとの空気が強く、中・長期的な新規資金は入りづらい。戻り売りが警戒される水準でもあり、上値の売り物をこなしていくには何かきっかけが必要だろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三井住友<8316.T>、三菱UFJ<8306.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株が上昇。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、中山鋼<5408.T>などの鉄鋼株や、関西電力<9503.T>、北海道電力<9509.T>、邦ガス<9533.T>などの電気・ガス株も高い。T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も買われ、信越化<4063.T>、東ソー<4042.T>、住友化学<4005.T>などの化学株も堅調。野村<8604.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株も引き締まった。

 半面、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が下落。オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も安い。アステラス薬<4503.T>、エーザイ<4523.T>、協和キリン<4151.T>などの医薬品株も売られ、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株もさえない。

 個別では、河西工<7256.T>、ローランド<7944.T>、ニチモウ<8091.T>、アーレスティ<5852.T>などが値上がり率上位。半面、ペガサス<6262.T>、邦チタ<5727.T>、JPHD<2749.T>、JIA<7172.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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