【上海IPO】高速有線通信チップ設計開発の裕太微電子が30日に公募開始、2000万株発行予定

サーチナ

中国株

2023/1/30 9:28

 上海証券取引所の科創板への上場を目指す、裕太微電子(688515/上海)が1月30日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2000万株を発行予定で、公募価格は92元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 同社は2017年に蘇州裕太車通電子科技有限公司として設立した民営企業で、21年に株式会社化して現社名となった。高速有線通信半導体チップの研究開発、設計、販売を主業務としており、生産は外部に委託するファブレス経営方式をとっている。中国大陸では数少ない自前の知的財産権を持ち、大規模なギガビット・イーサネット物理層チップ(PHY)の販売を実現した半導体サプライヤーである。高い設計開発能力、信頼できる品質、優れたサービスにより、普聯(TP−LINK)、盛科通信など中国国内の著名メーカーのサプライチェーンに組み込まれており、当該分野市場における長期的な外国企業の独占状態を打破した。

 22年1〜6月期の売上比率は工業用ギガビットPHYが58.46%、商業用ギガビットPHYが23.49%、工業用100メガビットPHYが4.90%、商業用100メガビットPHYが3.72%、車載用100メガビットPHYが0.95%となっている。このうち車載用100メガビットPHYの売上全体に占める割合はまだ低いものの、20年は0.01%、21年は0.39%と着実に増えており、今後新エネルギー車のインテリジェント化がさらに進むことで需要が一層高まることが期待される。

 21年12月期の売上高は2億5408万元(前期比19.62倍)、親会社株主に帰属する純損益は46万元の赤字(前期比98.85%の赤字減)22年1〜9月期の売上高は2億9944万元(前年同期比2.11倍)、親会社株主に帰属する純損益は761万元の黒字(前年同期は586万元の赤字)。

 22年12月期の業績予測は売上高が4億44万〜4億2054万元(前期比57.60〜65.51%増)、親会社株主に帰属する純損益は208万元の赤字〜647万元の黒字となっている。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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