多摩川HDが小型風力加速――地銀の投資旺盛、さらに数十基前後視野

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2023/1/31 9:15

 多摩川ホールディングス(6838)が小型風力発電の建造を加速している。脱炭素へ向けた環境事業への投資意欲は強く、同社の取り組みには地銀を中心とする資金が集まっている。

 多摩川HDは北海道で発電容量20キロワット未満の小型風力の建造を進めている。今3月期末までに送配電網(系統)への接続は累計60基弱に達する見通しで、前週にも計10基を新たに連系した。

 小型風力ビジネスが加速している背景には、持続可能な社会の実現に資する融資「サステナブルファイナンス」の活性化がある。多摩川HDは香川銀行と同融資の契約を締結し、14基を完工した。

 小型風力の電力買い取り価格はFIT(フィードインタリフ)制度開始時の55円から2018年度に20円に見直され、その後も水準が切り下がっている。ただ、55円時代に発行されたIDも残存し、風況次第では10%程度の高い表面利回りでの運用も可能だ。

 特に地銀からの引き合いが強い。多摩川HDは香川銀以外からも融資を受ける公算が大きく、さらに数十基の小型風力の建造を視野に入れているもよう。今後は第三者機関からの評価も得るなどして、一段と事業展開を加速したい考えだ。

(写真:123RF)

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