日経平均は106円安と3日ぶり反落、午後は下げ幅広げる―アジア株安も重し=31日後場

 31日後場の日経平均株価は前日比106円29銭安の2万7327円11銭と3営業日ぶりに反落。朝方は、円安・ドル高を支えに買いが先行したが、30日の米国株安が重しとなり、いったん下げに転じた。すかさず切り返す場面もあったが、買いは続かず、再びマイナス圏に押し戻された。後場は、一段安。香港ハンセン指数などアジア株が安く、先物売りを交えて下げ幅を広げ、大引け間際には2万7302円22銭(前日比131円18銭安)まで軟化した。

 なかで、第一三共<4568.T>のほか、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>などの半導体関連株や、ファーストリテ<9983.T>、ファナック<6954.T>などの値がさ株が値を下げ、指数安につながった。東証業種別株価指数(全33業種)では、電気・ガス、金属製品、海運など17業種が上昇し、銀行、鉱業、医薬品など16業種が下落した。

 東証プライムの出来高は12億542万株、売買代金は2兆9196億円。騰落銘柄数は値上がり1149銘柄、値下がり624銘柄、変わらず63銘柄。

 市場からは「きょうは、海外勢の日本株オーダーが薄い。日経平均2万7500円をにらみ、材料的にはここからのアップサイドは期待しにくいようだ。いずれにしろ、主要企業の決算を見てから行動に移すことになる」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三井住友<8316.T>、三菱UFJ<8306.T>、みずほ<8411.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株が軟調。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。第一三共<4568.T>、塩野義薬<4507.T>、小野薬<4528.T>などの医薬品株や、第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株も売られた。出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も値を下げた。

 半面、中部電力<9502.T>、東電力HD<9501.T>、東ガス<9531.T>などの電気・ガス株が上昇。三和HD<5929.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株や、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も高い。東洋水産<2875.T>、日ハム<2282.T>、日清食HD<2897.T>などの食料品株も買われた。

 個別では、M&Aキャピ<6080.T>、ストライク<6196.T>がストップ安となり、バリューコマース<2491.T>、大東建託<1878.T>などの下げも目立った。半面、バルカー<7995.T>、兼松エレク<8096.T>(監理)、NECキャピ<8793.T>、LITALICO<7366.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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