日経平均は19円高と小反発、午後は一時下げ転換―FOMCを前に手控え=1日後場

 1日後場の日経平均株価は前日比19円77銭高の2万7346円88銭と小反発。朝方は、1月31日の米国株高を受け、買い先行となり、前場早々に2万7547円67銭(前日比220円56銭高)まで上昇する場面があった。2万7500円台乗せ後は戻り売りに上げ幅を縮小し、後場入り後は下げに転じ、一時2万7322円79銭(同4円32銭安)まで弱含んだ。一巡後は、プラス圏に戻したが、上値は重く大引けにかけて小高い水準でこう着した。日本時間2日未明のFOMC(米連邦公開市場委員会)結果の発表を前に手控えムードとなった。

 なかで、日経平均プラス寄与度上位には、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>などの半導体関連株や、ソフバンG<9984.T>が並び、指数を支えた。東証業種別株価指数(全33業種)では、海運、鉱業、保険など10業種が値を上げ、陸運、ガラス土石製品、建設など23業種が値を下げた。東証プライム銘柄では全体の55%が下落し、TOPIX(東証株価指数)の3日続落(前日比3.04ポイント安の1972.23ポイント)につながった。

 東証プライムの出来高は11億900万株、売買代金は2兆8570億円。騰落銘柄数は値上がり749銘柄、値下がり1014銘柄、変わらず73銘柄。

 市場からは「日経平均2万7500円近辺では戻り売りが出やすく、FOMCを控えて持ち高調整売りも出やすい。FOMCはノーサプライズの可能性があるが、週末3日には米1月雇用統計を控えており、引き続き様子見要因になる。結局、決算にらみの個別株物色が中心で、指数は方向感が出にくいのではないか」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が上昇。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も堅調。東京海上<8766.T>、MS&AD<8725.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株や、日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、中山鋼<5408.T>などの鉄鋼株も高い。リクルートH<6098.T>、楽天グループ<4755.T>などのサービス株や、丸紅<8002.T>、三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>などの卸売株も買われた。

 半面、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、京急<9006.T>などの陸運株が軟調。TOTO<5332.T>、太平洋セメ<5233.T>などのガラス土石製品株も安い。大成建設<1801.T>、鹿島<1812.T>、西松建設<1820.T>などの建設株も売られ、HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>などの精密株もさえない。

 個別では、TOB(株式公開買い付け)対象のワオワールド<5128.T>(監理)や、グリムス<3150.T>、フェイスNW<3489.T>、キャリアデ<2410.T>、ファイズHD<9325.T>がストップ高。半面、SREHD<2980.T>がストップ安となり、GDO<3319.T>、レーザーテク<6920.T>、M&Aキャピ<6080.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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