日経平均は107円高と3日続伸、1カ月半ぶり2万7500円回復=3日後場

 3日後場の日経平均株価は前日比107円41銭高の2万7509円46銭と3日続伸。終値での2万7500円回復は昨年12月16日(終値2万7527円12銭)以来約1カ月半ぶり。朝方は、2日の米国株式市場でハイテク株が上昇した流れを受け、値がさハイテク株中心に買いが先行した。株価指数先物買いを交えて上げ幅を拡大し、前場後半には2万7612円57銭(前日比210円52銭高)まで上伸した。一巡後は、戻り売りに伸び悩んだが、後場は心理的なフシ目となる2万7500円の攻防が目立った。現地3日に米1月雇用統計の発表を控えていることもあり、様子見ムードに傾いた。

 東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、電機のハイテクセクターをはじめ、証券商品先物など12業種が上昇し、鉱業、パルプ・紙、電気・ガスなど21業種が下落した。東証プライム市場での上昇銘柄数は全体の33%にとどまったが、時価総額、流動性の特に高い30銘柄で構成されるTOPIX(東証株価指数)コア30の上昇が目立ち、大型株中心に堅調だった。

 東証プライムの出来高は13億9667万株、売買代金は3兆2174億円。騰落銘柄数は値上がり608銘柄、値下がり1139銘柄、変わらず89銘柄。

 市場からは「後場は、週末要因に米雇用統計を控え、ポジション調整売りに抑えられた。日経平均は前場に一時2万7600円台に乗せたが、その後2万7500円近辺に押し戻され、戻り売り圧力が残る。材料待ちの展開が続き、しばらくフシ目近辺で一進一退となる可能性がある」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>、トプコン<7732.T>などの精密株が堅調。野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も高く、ソニーG<6758.T>、TDK<6762.T>、村田製<6981.T>、太陽誘電<6976.T>などの電機株も買われた。リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>などのサービス株や、武田薬<4502.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も値を上げた。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ・紙株や、東電力HD<9501.T>、東北電力<9506.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気・ガス株も安い。出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も値を下げた。

 個別では、TOB(株式公開買い付け)対象の日新電機<6641.T>(監理)がストップ高となり、NTN<6472.T>、ZHD<4689.T>、愛三工<7283.T>などが値上がり率上位。半面、システナ<2317.T>、Ubicom<3937.T>、愛知鋼<5482.T>、中部鋼鈑<5461.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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